人間離れした浅緑 ページ27
“ようちゃん、こちらこそありがとう。私はいつでも予定ないから会えるよ。ようちゃんが急で大丈夫なら明日とかどうかな。”
考えに考えて打ち付けた文を送るとすぐに既読が付き、私とのトーク画面を開いていてくれたのだと思った。
“良かった、僕既読無視されたんやないかって焦ったわ”
いつ打ったのだろうかと思うくらい早くそんな文が黄色い顔の目がバツになっている絵文字と共に送られてきて、私は困惑した。
既読無視……？そんなことをする理由も勇気も私にはないけれど、もしそんな誤解を生んでしまったとしたら申し訳無い。
既読無視なんてしないよ、と両手の親指を駆使していると私がたったの1文を打っている間に2行ものメッセージが届いてさすがに目がとび出た。
“明日ね、行ける！学校の場所とか分かれば迎えに行きたいけど知らんから駅前集合にしとく？”
もしかしてようちゃんは思ったことが文章としてメッセージアプリに変換される能力でも持っているのだろうか。
人とは思えない速度で帰ってくるメッセージに必死に削除ボタンを長押しする。
歪な時間差のあるやり取りの後、学校終わりに駅前のカフェで待ち合わせすることとなった。
いつもよりトークに集中していたようで、生乾きのようになっていた髪の毛に気付いて、急いで洗面所へ降りた。
乾かし終わってベッドへ潜る。今日のニュースや明日の天気を確認しようとスマホを手に取ると、まだトーク画面を開いていたようでようちゃんからのメッセージが2つ送信取り消しされていた。
内容が気になったけれど送信取り消ししたということはようちゃんが必要ないと考えて消したわけなのだから変に聞くのも野暮だと思いトークアプリを閉じた。
今日という日が一生続いて欲しいと願っていたはずなのに、人間には平等に睡魔が訪れ瞼に強い重力を与える。
眠ってしまえば明日だ。そう思考で無意味に小さく抵抗をしながら私は夢の世界に落ちた。
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名無し(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます。意外と凛視点が需要あるようで良かったです。これからも応援して頂けると幸いです^^* (2023年1月30日 16時) (
レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - するめさん» するめさん、続編の方にもコメント頂けて嬉しいです。いつも応援本当にありがとうございます。凛視点はいずれ書きたいと思っていましたが想像よりも長くなってしまいそうです（笑） (2023年1月30日 16時) (レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 初コメ失礼します！凛視点めちゃくちゃ好きです！！最後まで応援します！ (2023年1月30日 9時) (レス) @page2 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
するめ(プロフ) - 続編おめでとうございます〜!!凛視点めちゃくちゃ最高です、、、このお話ほんとに大好きです! (2023年1月30日 5時) (レス) id: 85ee5a5c1b (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お酢雨さん» ご指摘ありがとうございます。修正いたしました( _ _ ) (2023年1月29日 22時) (レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2023年1月29日 20時
