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なんでもお見通しの頭脳明晰運動神経抜群の完璧天才少女であっても
いつもは強引になんて攻めてこない恋人が、突然無理やりキスをしたら驚くらしい。


常に余裕そうな笑みを浮かべ、キスをするときも俺からより彼女から突然不意に。
キスをした後もいつもは彼女が嬉しそうに「奪っちゃいました」とかなんとか言って、驚いて固まる俺にウインクをする。


だが今は立場逆転_____いや、逆転どころの話ではない。


壁に相手の体を縫い付けて、俺から逃げられないように肩を掴まれ、足の間には俺の足が入り込み、顎を無理やり上にあげられている状態なのだから。こちらの方がかなり質が悪いだろう。



「……っん……せんぱ……」



口を離せば、しゃべりだそうとするその唇を、また角度を変えて塞ぐ。
驚きに見開かれた瞳は、苦しそうにきゅっと閉じた。



____お前は誰にも渡さない。赤司みたいな王子だろうが、キセキの世代の天才児だろうが関係ねぇ。


____お前は俺のだ。




その暴走し始めた俺の感情が、彼女にぶちまけられる。激しく強く、強引に彼女に熱をぶつける。俺の全てを彼女に教えるように。

一体どれくらいの時間、そうしていただろうか。

とっくに余裕の表情が消え去ったAは、完璧超人な彼女らしくなく限界を迎えたようで、足の力がくたりと抜け落ちた。


今までにないくらいに顔を真っ赤にしては、肩で息を上げている。

いつもキスをした後は嬉しそうに綺麗な顔で微笑み、俺の赤くなった顔をにやけた顔で覗き込む彼女。
だが今はそのような様子は欠片もなく、むしろ彼女の方が顔を隠すように下を向く。


なぜだかそれすら許したくなかった俺は、掴んだままの彼女の細い顎をまた上に向かせ、視線を合わせた。



「……っ!……あの、先輩……っ一瞬でいいから、離してくださ……っ」


「駄目だ。……A、なに隠してんのか素直に吐け。」


「〜〜〜〜っ!!」



ぎゅっと寄せられた眉。目には少し涙がたまっている。

視線を右往左往させた彼女は、一度ぎゅっと瞳を閉じ、恥ずかしそうに頬を染めた。

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鎖月零(プロフ) - Flower*さん» flower!ありがとうございます!!短編の夢主は同じ夢主で書くのが普通だということを今の今まで知らなくて……全員バラバラにしてしまいました(笑)私も短編の方が書きやすくて軽くかけるので楽しかったです!続編頑張ります! (2018年2月26日 18時) (レス) id: e5c976073b (このIDを非表示/違反報告)
Flower*(プロフ) - 1完結(?)おめでとうございます!甘々で読んでてドキドキしてしまいました(*ノωノ) それぞれのお話の夢主ちゃんたちも個性豊かで面白し、何より短編なので読みやすいです。やっぱり零すごい……。続編の方も首を長くして待ってます! (2018年2月24日 0時) (レス) id: 4d95f4e8a2 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - 鎖月零さん» めっちゃ楽しみにしてます!!! (2018年2月18日 18時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
鎖月零(プロフ) - 黛パフェさん» うそぉ……本当に恥ずかしいです(笑)規制かかる系の甘々はあまり得意分野ではないのですが、楽しんでいただけると幸いです……!甘くなるように頑張ります (2018年2月18日 18時) (レス) id: a33d034fdf (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - 鎖月零さん» 今でもたまに見たりしますよ!黄瀬くんの好きですー!規制とかあまり気にしないタイプなので別のアカウントで見に行きますねー! (2018年2月18日 1時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鎖月零 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年12月17日 17時

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