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「すっっげぇぇ」
「うわぁ、USJかよ！」
そこにあったのは噴水のある広場を中心に６つのエリアに別れたアトラクションのような場所だった。
そこで、救助で力を発揮するスペースヒーロー13号が、加わった。彼は、個性とは力の使い方で人を殺せてしまうこと、しかし、使い方を考えればどんな個性でも人を助けることができることを小言として唱えレスキュー訓練が開始しようとしていた。
「そんじゃあ、まずは……？」
「先生？」
「ひとかたまりになって動くな！」
噴水を背にしていた相澤が振り向いた。Aはふと噴水の方へ顔を向けるとそこから黒い影が出て人の手が見えた。
「13号！生徒を守れ！」
「A！」
「え？…拒架？」
拒架は慌てたようにAの方へ来た。拒架はAを自分の後ろに隠すようにして腕を引いて、広場の方を睨んだ。
「何だアリャ！？もう始まってんぞパターン？」
「動くな！あれは敵だ！」
「先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが」
黒い霧からたくさんの敵が地に足をつけた。そこから、顔に手の模型のようなものをつけた男がゆるりと立ち上がりこちらを見た。
「あぁ、先生が言ってたえーと、狐葉Aは、どこかなぁ？」
「ひっ…」
「あぁ、君かぁ…言ってた通り影のある子だね」
身なりのしっかりした男がAを、見た。Aは視線が合った瞬間、頭痛がAを襲い倒れるようにして膝をついた。
「大丈夫か！しっかりしろ！」
「きょ、か。いた、イ…あタマ、が…」
「先生！侵入者用センサーは」
「あるには、ありますが…」
後ろで百がAをチラチラと見ながら13号に聞いていたがそれを焦凍がばっさりと切り捨てAの頭をぽんぽんとのせると広場で悠々と立つ男を睨んだ。
「あぁ、君かぁ。君のせいで彼女が…失礼」
「！？」
「面白い、ですよね」
頭痛が治まってくると同時にAは周囲にもやがかかった何かを見ていた。
それは、誘拐されたあの日の事だったり。
(あの日、迷子にならなければ)
それは、女の人に抱き締めてもらっていたり。
(女の人はなんで、赤いの？)
それは、幸せそうに笑う姿だったり。
(儚くて消えそうに笑ってた)
そんな何かを見ていたAはふと眠りから目覚めるようにクリアになった視界でやっと場所が変わっていることに気がついた。
そこはビル火災の真ん中で拒架と尾白が、Aを守るように戦っていた。
続→
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作者名：唯星 | 作成日時：2017年12月20日 21時
