要らない子 64人 ページ19
十四松side
十四松「A!」
僕がそう言うと、Aは一瞬戸惑いながら立ち止まってくれた。
十四松「あの…A…」
少し怖くなって声が小さくなる。
A「…チッ、あんだよっせーな」
…ねぇ、やめてよ。無理矢理そんな言葉を言わないで。
君はもっと優しいでしょ?
十四松「ぼ、僕…Aの事、信じてるよ」
勇気を振り絞って言った言葉は、すごく弱々しかった。
信じてる感じ…出てないじゃん、僕。
A「はぁ!?」
あーほら、やっぱりAがこうなっちゃう。
でも、僕はAが大好きだから。
もっと信じてもらいたい。
僕を頼りにしてほしい。
十四松「A…随分前に…
その瞬間、Aの目が見開かれる。
A「はぁ!?っ、そ、そんなん、ないし!」
誤魔化したって意味無いよ。
僕は知ってるんだから。
────君が、とっても優しい子だってこと。
十四松「そんな訳ない!僕知ってるよ!?」
A「違う違う違う!なんも知らないくせに勝手なこと言うなよ!」
まだ、君は僕を信じてくれない?
僕には本音を話してくれない?
話してくれるまで、僕は君に本音を言うよ。
十四松「僕は!Aの事要らない子なんて思わないよ!」
本当に思わない。
大事な子。大切な子。
A「嘘つけ!どうせ騙してんだろ!?」
騙してなんてない。
騙してないてないよ?
僕はAが大好きだよ?守りたいよ?
お願いだから、
十四松「信じてよA──「やめてよ兄さん…」…っ!?」
A「もう何も信じたくないんだよ。お前らなんか今更何言ってんのって感じだし」
そう言って振り返った君は────
泣いていた。
A「さっさと消えろよ、クソ野郎」
Aが去った後、僕はこっそり呟いた。
十四松「
誰かに聞かれているとも知らずに。
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しらたま - うぐっ...泣いてしまいました...。デカパンいいやつ...。あっ、おそ松推しです。 (2021年7月23日 11時) (レス) id: 24987e1d85 (このIDを非表示/違反報告)
likk - デカパンいいやつ (2019年5月29日 18時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - 絢斗「ごめんね兄さん達…本当はあんなことしたくなかった…ッ担任の樋崎に言われたんだ。『兄弟を○す』って。ごめんね大切な兄さんたち。」 (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - はーい絢斗本人だよ…。 ただ自分の名前を絢香→絢斗にしただけ。 ちょっとなんかこの小説読んでたら泣けてきた 応援してます。 頑張ってください (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
しょうどうぶつ(プロフ) - yurizuさん» ぐはっ(バタ)←気にしないでください (2019年3月31日 21時) (レス) id: 6b43d9f71a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yurizu | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2017年4月2日 23時