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食事を終えたあと、お風呂に入ることになった伊之助は、Aも一緒に入るぞ！と駄々をこねてこねてこねまくり、結局Aが脱衣所の前で待つ、ということで落ち着き、Aはひたすら廊下に座り込んで伊之助が出てくるのを待っていた。
「なぁ、ここの水は何でこんなに温けぇんだ？」
「火で沸かしてあるからだよ」
「ふーん。じゃあ、この中全部が真っ白なのは何でだ？」
「それは湯気って言って、水がお湯になると出てくるんだよ」
Aがそこに居るのを確認するかのように、質問を連発してくる伊之助は、律儀に全部答えてくれるAに満足そうな声を出して「絶対そこに居ろよ！」と何度も念押ししてくる。
「うん、ちゃんといるよ」
そんなやりとりを続けていくうちお風呂から出てきた伊之助は、「俺もここで待ってるから、入って来い！」とAを脱衣所に押し入れる。
「え、ちょっと待って、廊下に着替えが…！」
Aの言葉を聞かずにそのままドアを閉めてしまった伊之助に、伊之助が後から気付いて中に入れておいてくれるだろう、とAは急いでお風呂に入る。
「…。」
伊之助を待たせてはいけないと慌ててお風呂を終えたAは、案の定と言うべきか何と言うべきか、どこを探しても見当たらない着替えに、「伊之助…？」と近くに居るはずの伊之助に声をかける。
「いないの？伊之助ー？」
Aが静かにドアを開けてみると、顔を伏せてうたた寝をしている伊之助が目に入り、伊之助のその向こうにある自分の着替えに、Aは小さくため息をつく。
「起きないよね…？」
こんな至近距離で裸を見られたら恥ずかしすぎて死んでしまう、とAがそろりと一歩踏み出したとき、「…A？」とまさかの方角から人の声がする。
「！お、お兄様…！」
「そんな格好で、殿方の前に出…」
「ご、ごめんなさい！！」
いくら兄とはいえ異性に身体を見られたという事実にもう頭が真っ白になったAは、何やら喋っている途中の兄の言葉を聞かずに慌てて着替えを引っ掴み、思いきりドアを閉める。
「ああもう、ばかばかばか…！！」
もはや誰に言っているのか分からない言葉を口にしながら、Aはそのままの勢いで着替えを終えて伊之助を叩き起こした。
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チーズ(プロフ) - 唄子さん» コメントありがとうございます！そしてお返事遅くなり申し訳ありませんm(_ _)m嬉しいお言葉をありがとうございます！！ (2023年4月10日 3時) (
レス) id: 3890fde5bc (このIDを非表示/違反報告)
唄子 - 胸がキュンキュンです (2022年8月10日 21時) (レス) @page37 id: 585502c22b (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - ナギサさん» コメントありがとうございます！伊之助の良さが表現できていたようで嬉しいです！ご期待に添えるように頑張りますので、よろしくお願いします(^^) (2020年12月9日 15時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ(プロフ) - 伊之助のこの男らしさと可愛さが混ざった表現を…ごちそうさまです。続き楽しみに待ってます (2020年12月9日 6時) (レス) id: 4d18708d8c (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - しがれっとさん» 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます〜！！お兄様いいですよね！歳の離れた妹を溺愛しつつ、厳しいところは厳しい、しっかりしたお兄様でございます（＾ω＾） (2020年12月7日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ
| 作成日時：2020年11月24日 18時
