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『A』








私を呼ぶ声がして、私は海の部屋にいた。


振り返ると海がいて。海は少し不安げにこっちを見ている。









『………海?』

『……A、ごめんね』







そう言って海は涙を流した。私は海が泣いた所を見たのは初めてだったと思う。近くに寄って海の頬を拭いたけど、静かに涙を流し続ける。



そのうち、海は私の腕を引いて優しく私を抱き締めた。壊れ物を扱うみたいに優しく、でも、ぎゅっと。









『……Aの事大好きだから、俺まだAと一緒にいたいんだ…』

『………海……』








ゆっくり、海の背中に腕を回す。その胸元に顔を埋めるとまた海は愛おしそうに私を抱き締め直す。






……これでいい。これが正解、なのかな。目を閉じながらそんな事を考えているとなんだかふわふわとした感覚がしてきた。









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「…………」







次第に意識がはっきりしてきて、誰かに抱き締められてて、自分も思いっ切り誰かに抱き着いたまま寝てた事に気付く。……海…?









「…あ、おはよ〜」

「っ!!、!」








海、な訳がない。私は急いで離れた。隣で寝てたのは当たり前にユーキで、最近は気付いたら彼が隣で寝てたって事が多いから気にしてなかったけど、でもなんで私……抱き着いて…?









「なんで離れちゃうの〜」

「ちょっ、」

「Aから抱き着いてきたんだからね?」







むすっとしたユーキの腕の中に逆戻りする。…あんな夢見たから?それにしたって海の夢見て抱き着くって……なんて言うか……









「んん〜って言いながら抱き着いてきて可愛かったぁ〜、チューしそうになっちゃった」

「……恥っず」

「…ねえA」

「何……」

「チューしていい?」







え、と聞き返す前に顔が近付いて、反射的にぎゅっと目を閉じると唇の横に柔らかいものが触れた。そっと目を開けると満足そうに笑ったユーキがこっちを見てて。……子供みたいなキス。







「我慢できなくなっちゃった」







えへへ、と笑ったあとは枕に顔を埋めた。その耳は真っ赤になっていて。


ピュアだなあ、と思う反面、自分の身体も熱くなっていくのを感じる。あんな夢を見たというのに、もう海のことは考えていなかった。





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エリンギプール(プロフ) - 続きが気になります! 大変だとは思いますが、更新待ってます! 頑張ってください (12月15日 23時) (レス) id: b1e7a3c80b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:な な . | 作成日時:2018年10月10日 23時

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