限定 ページ46
ある日の午後
テスト週間ということもあり学校が午前中で終わった
そして部活も無し
となるとやることは1つ
神奈川県にある有名なケーキ屋さんで期間限定のケーキが発売されているらしい
SNSを駆使して情報を調べると、
まだギリギリ残っている、とのこと
｢行くしかない！｣
というわけで私は今電車に揺られている
実は何回か行ったことのあるケーキ屋さん
全部美味しくてお気に入りのお店の1つだったりする
楽しみだなぁ
ケーキ屋さんのホームページを見てにやにやしてしまう
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｢着いた｣
最寄りの駅から歩いて10分ほど
外から覗いてみるとお目当てのケーキはあと2個だけ
｢期間限定のケーキ2つ！ください｣
足早に店内に入って、
期間限定だからもう二度と食べられないかもしれない、と思ったら無意識に2つ頼んでしまっていた
店員｢はい、お待たせしました〜｣
｢あ、ありがとうございます｣
ケーキの入った箱を受け取って見つめる
うわあ、なんか、すごい輝いて見えるよ君⋯
？｢なくなったぁ！？｣
ケーキを手に入れた満足感に浸っていると、
いきなり店内に声が響き渡った
？｢なんで！？ついさっきまでギリあるって！｣
店員｢さ、先程のお客様で終了で⋯｣
？｢ま、まじかよぃ⋯部活終わって速攻来たのに⋯｣
声のした方を見ると、
赤い髪の男の人と店員さんが揉めている
え、もしかしなくてもこのケーキのことだよね？
？｢⋯ま、仕方ねえよな⋯｣
小さくなる背中に同情してしまう
必死で来たのにちょっとの差で買えなかったと考えると、不憫だ
｢あ、あの｣
考えるより先に、言葉が出ていた
帰ろうとしていたその人は、私の声に気づいて振り返る
？｢ん？｣
｢⋯良かったら、ひとつどうですか？私２つも買ってしまったので｣
？｢え！？｣
いや、いきなり失礼だっただろうか
知らない人に1つどうですかなんて言われても怖いだけかもしれない
私だったら確実にお断りするし⋯
｢ご、ごめんなさい。初めましての人に言われても怖いですよね？｣
？｢い、いや！え、ほんとにいいのか！？｣
｢！はい。もらってください｣
？｢マジか！すげえ嬉しい！なあよかったらなんだけどさ、そこで食っていこうぜ！｣
その人がそこ、と指指すのは
小さなイートインスペース
運良く1席だけ空いている
｢あ、えっと⋯｣
？｢⋯時間ねえの？｣
しゅん、と肩を落とす彼を見ると
なんだか断れなくなってしまう
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MOMO(プロフ) - とても面白いです！これからも頑張って下さい。 (2022年10月25日 16時) (
レス) @page32 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
牧(プロフ) - 毎日の楽しみです！財前とこれからどうなるのかもワクワクですね！ (2022年9月4日 17時) (レス) id: 0d6f1959a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2022年7月13日 22時
