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さて、話題は急に変わるが、この黒子のバスケという漫画には「赤司征十郎」というキャラクターが存在する。
文武両道と容姿端麗、その二つの言葉を均一に混ぜた絵の具で絵を描いたら彼が生まれる、と言っても過言ではないほど、作中では常に完璧な人間として描かれていたキセキの世代のキャプテン、及び本作のラスボス枠である。
前世の学生時代、黒子のバスケを貸してくれた友人に30巻を返却したタイミングで投げかけられた「どうだった？ 推しは？」という質問に、私は「推しはいないけど結婚するなら赤司。絶対玉の輿乗る」と回答した事を、今でも覚えている。
大人になったら今でこそ、「顔の好みは井浦新、好きなタイプは自分と同レベルの家庭環境で育った一人暮らし経験のある男性、希望は地方に高くはない戸建てを買い大型犬を飼う人生」という具体的かつより現実に沿った理想を思い描く様になったが、当時まだ幼かった私にとって赤司征十郎は理想の玉の輿相手そのものであった。
入学式の時新入生代表として壇上に立つ赤司征十郎を目にした際は、一瞬でそんなノスタルジーな思い出が脳裏に一瞬に広がってじんとした気持ちになったものだ。
何故急に彼の話をしたかというと、今日は中間試験の結果発表日だからである。
プライバシー及び個人情報に関する規制が日々厳しくなってきている昨今の情勢に逆行する様に(まあ本当に時代的に逆行しているが)、この学校は成績優秀者上位10名の名前が点数と共に貼り出されるのだという。
そんな時代錯誤な我が校のシステムを聞いた時、私はこう思った。
めちゃくちゃ「1位 赤司征十郎」の文字写メ撮りたい。と。
漫画を読んでいた時散々強調されていた赤司征十郎の完璧さの片鱗を垣間見る事が出来る機会、「黒子のバスケ」の一読者としては是非とも写真に収めておきたい。
この様に、漫画を読んでいた人間にちょっとした楽しい事が散りばめられているこの世界はつくづく読者冥利に尽きる。
何と幸運なことに、この漫画には秀才緑間真太郎も存在している。真面目で勤勉、何より負けず嫌いなキャラクターである彼なら赤司征十郎への対抗心を燃やし、きっと上位に食い込むだろう。赤司征十郎に次ぐ2番目の可能性だってある。
赤司征十郎と緑間真太郎の名前がワンツートップで並んでいる情景を想像しながら、私はいつもよりも早く家を出た。
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牛タン(プロフ) - アンパンさん» コメントをいただきありがとうございます。そう言っていただき光栄です。度々話のキリが悪い更新の仕方ですが、温かく見守っていただけますと幸いです🙇 (3月1日 23時) (
レス) id: 68be7e4af6 (このIDを非表示/違反報告)
アンパン - めっちゃ文章が好きです！！これからも更新楽しみに待ってます (3月1日 15時) (レス) @page20 id: 2d65495c60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：牛タン | 作成日時：2024年2月27日 9時
