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「あの・・・」
「鍵勝手に開けて中入っちゃおうかなって思ったけど、オンナノコの部屋だしなって思って」
「…はい」
「家の前にそのまま置いて行こうかなって思ったけど、外すげぇ寒いからさ。雪降ってたじゃん？」
「…は、い」
「しょうがないから、俺の家に連れ込んだ」
ああ…なるほどね・・・じゃない！
こんな出来事をあっさり、ああそうですか、で受け入れられるわけない。
トントン拍子で昨日の流れが頭にインプットされ
「あ、俺のベッドに倒れ込んだのはアンタだからね」
ふかふかのベッドに包まれた意味を同時に知る。
出来れば知りたくなかったかもしれない事実まで。
「…っ！？ごめんなさいっ！ホントにすみませんでした！」
その言葉の破壊力は思ったよりも凄まじく、おかげで眠いな…なんて思っていた感情は一気に吹っ飛んだ。
私はやっとクリアになった頭を働かせ、ふかふかのベッドから一目散に飛び降りた。
「一緒に寝るのはさ、やっぱり無理じゃん？俺オトコだし」
甘い顔に、苦い声色。
昨日の記憶は嘘じゃない。
薄茶色の瞳は、面白そうに私を見て微笑んだ。
勝手にベッドに倒れ込んで寝ちゃったのは全く同じ位置にあったせい。きっとそう。
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作者名：妃紀
| 作成日時：2017年12月22日 18時
