検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:72,472 hit

第七夜 ページ8







僕は大地を蹴る足を止めた。





目の前にはとても大きな池、いや、海が広がっている。


ずっと向こうの水平線へ沈んでいくオレンジ色の夕日に僕の瞳が照らされる。




美しい夕焼けはあっという間に姿を消して、気付いた頃には辺りに夜の帳が降りていた。





どれくらい時間が経ったのかは分からないが、きっと一時間は此処にこうして突っ立っていたのだろう。


僕はどこまでも続く海の海岸に沿って白い砂を踏んでいく。





ふと、僕は俯いた顔を上げて、横を見た。






嗚呼、これが海。




夜風が僕の頬を撫でる。




ずっと此処に来たかった筈なのに。





僕の目の前にはこんなにも広大で美しい”海”が在るのに。






どうしてだろうか。





どこか物足りない、と感じてしまうのは。







嗚呼、そっか。








――――いつか、一緒に行けたらいいね。





あの時、あの丘から見た海は、僕の記憶の中に煌めくあの海は、二人で見た海だったから。





そうか。




もう、あの海は見れないのか。








僕の頬を伝う涙を掬い取るように撫でてきた肌寒い夜風は、僕の中の何かをふつ、と切れさせた気がした。








もう一度、





見たかったなぁ。














――――約束だよ、僕が大きくなったら一緒にあの海を、見に行こう。





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


今回めちゃくちゃ短いなぁ……。

次回も頑張ります!

第八夜→←第六夜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
96人がお気に入り
設定タグ:マギ , 男主 , 最強
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

サリナ - めっちゃ泣けました!私もこんな風な人になりたかったです(T-T)これからもドンドン書いてください!!応援してます! (2019年3月8日 9時) (レス) id: 238800b61c (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - もっちー。さん» ありがとうございました!これからも楽しみにしてます! (2017年6月29日 0時) (レス) id: c128289cdd (このIDを非表示/違反報告)
もっちー。(プロフ) - いえいえ、解決できて良かったです。これからも何か疑問に思うことなどありましたら、お気軽に。コメント欄にてお待ちしております。これからも、眉目秀麗な彼は五人目のマギをよろしくお願い致します!(*´ω`*) (2017年6月29日 0時) (レス) id: 518b9adb8c (このIDを非表示/違反報告)
もっちー。(プロフ) - 追記ですが、名前入力は目次の一番下にある欄にて行って頂くといいかと思います。もしかするとですが、上の入力スペースでは反応しないのかもしれませんので、よろしくお願い致します。 (2017年6月29日 0時) (レス) id: 518b9adb8c (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - もっちー。さん» すいません!私の勘違いです!私いつも「お名前」欄に名前を打っていたのですが、「name1」の方も使用できるのだと知りませんでした(´・ω・`)次から気を付けます…。お騒がせいたしました… (2017年6月29日 0時) (レス) id: 04ccbcb93a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もっちー。 | 作成日時:2017年3月19日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。