イデアの姉は残念美人らしい【twst】

蛸の思うこと ページ7

アズールside


『げっアズールくん』


「人の顔を見て呻くとは、随分なご挨拶ですね」


　この学校は男子校だが、一人だけ女性がいる。
　その名はA・シュラウド。

　なんでも、間違えて家に黒い馬車が来てしまったのだとか。
　どんな間違いだ、と思わず聞いてしまったのですが「闇の鏡に聞いてよ」と言われてしまった。ごもっとも
　なので彼女は僕の先輩です。とんでもなく嫌そうな顔をしていても、僕の先輩なのです。

　いや本当に失礼なお人ですね？？


『イデアを探してたの。だからボドゲ部はボドゲ部でも違うなって』


「なるほど…それでも呻き声を上げるのはどうかと思いますが」


『ごめんて』


　なんなら、自分とそれほどに仲の良い部活の先輩、イデア・シュラウドのお姉さんでもある。
　流石イデアさんの姉というべきか、容姿端麗、眉目秀麗、成績優秀、頭脳明晰。

　いわゆる才色兼備、という言葉がぴったりなお人だ。


『ねーねー、アズールくん。イデアを見なかった？』


　黙っていればの話ですが。


「いえ、見ていませんが？」


『そっかぁ…位置情報見ても反応ないし、タブレット電源切れちゃってるのかな？』


「なにしれっとGPSで追跡してるんですか」


　彼女はいわゆる、ブラコンという分類に入ります。
　イデアさんの何がそこまで良いのか、僕にはわかりませんが尋ねたら最後、数時間に渡る熱弁を喰らう羽目になるので僕は聞きたくありません。

　勿論逆もまた然り、イデアさんもイデアさんでAさんのことを慕っており、話そうとしただけでそれなりに＿＿いえ、かなり面倒なことになります。
　互いにGPSをつけているのを公認していて、当然のように振る舞っているこの兄弟は本当に理解し難い…


『？…だって、わざわざ探し回るよりGPSで場所を割り出した方が早いじゃない』


「いや、何さも当然のように言ってるんですか」


　自分の行いを正当化し、圧倒的な効率重視のその姿勢。


「本当に、よく似てらっしゃいますね」


『イデアと？…んへへ、ありがとうアズールくん』


　あの引きこもりと似ている、と言われて喜ぶのはきっと彼女くらいだろう。
　呆れてため息を零すも、彼女の嬉しそうな表情に一瞬胸が高鳴ったのはきっと気のせいだ。


＿＿＿

早々のネタ切れよくない…

リクエストあったらください…

誰々と絡んでほしい、なになにしてほしいみたいなのがあったら気軽にオネシャス。

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