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第35話:静かな時間 ページ36

A)ねぇ、母さん。あの日のこと覚えてる?風間じぃたちに連れられて向かった雪村家は無惨だったね…

焼け跡、死体、血…
あんな景色初めてだった。
全てが赤く見えたんだ。

A)あんな事があった後に、薫はもっともっと辛いことがあったんだよね…あんなに小さかったのに…

幼かった子が覚えたことは現実の痛み、辛さ、悲しさ、憎しみ…

A)私が守らないと。

もう泣かせたらいけないんだ。

A)母さん。薫も私も待ってるからさ…

早く起きてね。

薫)姉さん、見てみて。家の近くに花があったから作ってみたんだ。

A)花冠?

薫)そう。この付近は温かいし、結構花が咲くんだ。

A)薫、花冠作れるんだね。

薫)昔、よく作って遊んでたから。父様と母様と……千鶴に…

A)…そうなんだ。

薫が花冠を持つ手に少し力がこもったのが分かった。

A)薫、それ私にちょうだい?

薫)えっ?

A)せっかく薫が作ったんだもん。つけてみたいな。

薫)ほんと?じゃあ、姉さんにあげる。

A)ありがとう。

薫が少し微笑んだ。
花冠は上出来だ。

A)凄いね。この花冠すごく上手。

薫)作り慣れてるからね。

A)ふふ。後で、母さんの近くにも飾ろうか。

薫)そうだね。早く起きてくれるように。

A)うん。


この時は…
この時だけは穏やかな時間だった…

静かな時間だった…

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斎藤ようこちゃん(プロフ) - ご無沙汰です。悲しいですね。続き気になります。 (2015年4月9日 3時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 悲しい過去ですね。幸せになって欲しいです。 (2015年1月26日 2時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 良かったです。 (2015年1月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» むちゃくちゃ元気ですよ笑 そちらも元気そうで良かったです( ´ ω ` ) (2015年1月25日 22時) (レス) id: 44f0ddf406 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 元気そうで良かったです。 (2015年1月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ビビ | 作者ホームページ:http://nekomoti  
作成日時:2014年5月22日 3時

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