検索窓
今日:2 hit、昨日:19 hit、合計:25,229 hit

第34話:離れない ページ35

Asay

A)やっぱり此処は良いね。空気が澄んでて気持ちいい。

薫)ほんと、姉さんが帰って来なかったときは吃驚したよ。

A)ごめんってば。でも、そのおかげで千鶴ちゃんにも会えたじゃない。

薫)…まぁね。……姉さん。もう何処にも行かないでよね…

A)…分かってるよ。

薫)…俺の居場所は此処しかない…

A)うん…

薫の居場所は此処しかない。
そうだ、何処にも行っちゃいけないんだ。

A)此処にいるよ。どこにも行かない。

薫の過去は消せない。
人を憎んで憎んで憎んで憎んで生きてきた。
誰にも分からないくらい…

薫)そうだ、姉さん。今度花見に行こうよ。

A)えっ?

薫)だって、もうすぐ…桜が咲くよ。

まだ寒い季節…
あぁ、そうだ。毎年この時期に…
狂い咲きの桜が咲く。

A)…そうだね、一緒に行こうか。

薫)ありがとう。

そうやって微笑んだ薫。
大事な大事な私の弟…


『…人間なんて嫌いだ!!妹も…みんなみんな死んじゃえばいいんだっ!!』

あの時の悲痛な叫び。
まだ耳に残ってる。

今まで誰にも助けてもらえなかった。
支えてくれる人なんていなかった。
そんな薫がやっと見つけた居場所は此処だから。


A)…薫、ご飯食べようか。私がまた作ってあげるから。

薫)姉さんの料理美味しいから大好きだよ。

A)ありがとう。



『母さん、父さんっ!!』

あぁ、この叫びも耳から離れない…









____________あの時私は何もできなかった

第35話:静かな時間→←第33話:例え



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
65人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

斎藤ようこちゃん(プロフ) - ご無沙汰です。悲しいですね。続き気になります。 (2015年4月9日 3時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 悲しい過去ですね。幸せになって欲しいです。 (2015年1月26日 2時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 良かったです。 (2015年1月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» むちゃくちゃ元気ですよ笑 そちらも元気そうで良かったです( ´ ω ` ) (2015年1月25日 22時) (レス) id: 44f0ddf406 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 元気そうで良かったです。 (2015年1月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ビビ | 作者ホームページ:http://nekomoti  
作成日時:2014年5月22日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。