異世界へ ページ3
「……さん！ 一ノ瀬……さん！ 一ノ瀬悠さん ！」
「……？」
誰かに呼ばれて目を覚ました。
……ここ、どこだ？
あたりを見回してみる。……ここは、宮殿か？ なんでこんなとこに……。
――ああ、そうだ。俺、死んだんだった……。
「あの、ここは……？」
俺は、おそるおそる目の前の誰かに聞く。
「ここですか？ ああ、ここは死者が訪れる宮殿です。ここで人々は生まれ変わったり、天国へ行ったりするんですよ」
「……はあ」
俺が首をかしげると、目の前の誰かが
「無理もありません。生まれ変わりとか、天国とか、死んでみないと経験できませんから。……あと、私は宮殿の女神です。あなたの今後の選択をお手伝いしますよ」
と、言った。
「今後の選択って……なんですか？」
天国に行く、とかそういうことか？
「えっと……。まあ、基本的には天国に行くか生まれ変わるか、なんですけど……」
「けど？」
「……えっと、実は、あなたには“異世界”に行ってほしくてですね……」
「い、異世界？」
思わず声がうわずっちゃった。
「前に異世界に行くことになったある少年がその異世界で悪さをしていて」
「え？ なんで俺……なんですか？」
よくしゃべれねぇよ。意味が分かんなさ過ぎて。
宮殿の女神さまはもじもじして、
「それは……行ってみればわかりますから」
と言った。
「……お願いします。私の力じゃもうどうにもならなくて……ううっ(泣)」
……この女神さんは、うつむいて泣きまねをしてやがるのか？
……ああ、でも女神さんにこんなの見せてもらったら、行くしかないんだろうな……。
泣いて(？)助けを求めてきた女神を放っておいたら俺完全に悪魔だもんな……。
くそう、女神という地位を乱用しやがって！
どうせあれだろ、自分が送り出したもんだから責任とらされると思って、解決しようと思ったけど「女神には危険なとこは無理〜(笑)」とかなんとかで俺に無理やり行かせようとしてんだろ。
「行けばいいんですね……」
すると女神は顔を上げて
「はい！ モンスターとかそんな異世界っぽいものはいないので……！」
そう言いながら、魔法陣っぽいものを作った。
「ささ、行ってらっしゃいませ♪ 勇者さん♪」
俺は女神さんに聞こえないような声で「くそ……」とつぶやいて魔法陣の中に入った。
(ああ、俺、異世界行くんだ……)
そう思った瞬間、体がふわりと浮いて、目の前が真っ暗になった。
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長月麗(プロフ) - うーん、すごくコメント欄が寂しい…。みなさん、ぜひぜひいろんなコメントしてください！ (2017年11月19日 13時) (
レス) id: 80c0586c58 (このIDを非表示/違反報告)
長月麗(プロフ) - なんか本当に更新遅くてごめんなさい… (2017年11月17日 22時) (レス) id: 80c0586c58 (このIDを非表示/違反報告)
長月麗(プロフ) - 100hitありがとうございます！ (2017年10月21日 18時) (レス) id: 80c0586c58 (このIDを非表示/違反報告)
長月麗(プロフ) - あと、文章の書き方を編集したので「設定(＾◇＾)」と「親友の死」が更新されています。内容は変わってないです。（設定は主人公の名字だけ追加してます） (2017年10月20日 17時) (レス) id: 80c0586c58 (このIDを非表示/違反報告)
長月麗(プロフ) - 更新遅くなって本当にごめんなさい！ 言い訳をすると今回のお話（異世界へ）が長めだったので、テスト中は更新する暇がありませんでした… (2017年10月20日 17時) (レス) id: 80c0586c58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月麗 | 作成日時：2017年10月12日 22時
