【うたプリ】短編 書いてみたかったんです

PiNK CAT【藍ちゃん】 ページ18

「 お茶入れるから座ってて。君は向こうで、お休みしようか？ 」

「 いいよ。僕が見てるから。そのままで 」

「 はーい。じゃーぁ、お願いしまーす 」


Aは、僕の膝の上に子猫をのせた。人間のように、慣れ親しんできた訳じゃないから・・・ちょっと戸惑う。
ジッと丸い目で僕を見てる。
動物には、人間に感じ取れない事が分かるらしいから、子猫は僕が人間じゃないって感じてるんだろうか？

そう考えいたら、急に子猫が顔に飛んできた。
動作を判断できたから捕まえる事は出来たけど。バタバタと動いて・・・加減が僕には難しい。


「 ちょ、ちょっと！Aなら直ぐ来るから 。あんまり暴れないで！ 」


今度は指に戯れてる。予測出来ない行動が、なんとなく那月に似てる。Aが来た気配がして顔を上げた。また、僕に見せるのとはちょっと違う・・・優しい顔をしてる様な気がして、やっぱりモヤモヤする。


「 藍、ありがとう。いい子にしてた？ 」

「 どっちに言ってるの？ 」

「 うーん・・・どっちもかな？ 」

「 なにそれ 」


自分の膝に子猫をのせて、嬉しそうに撫でるAの隣に隙間が出来ないように、ピッタリくっ付いて肩に頭を乗せる。


「 藍、どうしたの？猫起きちゃうよ 」


子猫の方を見たら、気持ち良さそうに眠ってる。クスクスと笑う声が聞こえて、Aを見た。


「 なに？ 」

「 いや、藍さ・・・昨日からヤキモチ焼いてたり・・・する？ 」

「 ヤキモチ？ 」

言葉の意味は理解出来る。けど、そんな事考えもしなかった。だけど・・・モヤモヤした気持ちがそうだと言うなら、とても曖昧だけど納得出来る。

Aの笑う声に、反応してるのか寝てる子猫の耳がピクピクと動いてる。

Aの正面に移動して、右の頬にキスをする。

「 ヤキモチ・・・焼いてた。Aが、子猫にばかり優しくしてたからね 」

「 そんなつもりは無いんだけど 」

「 さっき戻って来た時、なんで笑ってたの？僕が、見たことない優しい顔してたんだけど 」

「 藍が凄く、優しい顔してたから嬉しかったの！藍が子猫と遊んでる姿もすっごく！可愛かったし 」

「 可愛いは要らない 」

そんな風に思ってるなんて予測できなかった。
僕だけを見て欲しい。って思うのはワガママなんだろうか。


「 子猫が起きたら、僕がAに膝枕するから 」

「 されるんじゃなくてするの！？ 」

「そうだよ。 拒否権は無いからね。僕にヤキモチ焼かせたんだから 」

END

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