５９：下手な嘘 ページ9
ーYou sideー
花垣を投げ捨てると同時に
ものすごい威力のパンチが顔に飛ぶ
なんとか受け止めたものの
腕が痛てぇの痛てぇの
「やるじゃねぇか」
『早めにケリ付けてぇんだよ』
三ツ谷と待ち合わせしてんだから
ヤツはふぅ、と一息つくと
その巨体からは考えられないようなスピードで
こちらに向かってきた
さすがの俺でも反応しにくい
このままだと_______________
「東卍辞めるよ！！」
坊主の大声に
彼の動きはピタリと止んだ
「兄貴を支えるために、黒龍に入る。
だからコイツらに手出しすんな！！交換条件だ！！」
「へぇ……？」
危なかった、
とはいえ、ホントになんなんだよ
「良いだろう。早く失せろ、東卍」
『はいはい。俺もさっさと行かなきゃねー』
「テメェは待て」
『あ、さっきの』
火傷跡が残ったヤツに
肩を引かれる
なんだ、まだなんかあんのか
「お前、名前なんてんだ？」
『……柊』
「下は」
『A』
グッと強く肩を押さえつけられる
痛みに顔を歪ませれば
今度は黒髪のヤツが後ろからナイフを首筋に当てた
「覚えとけ柊、テメェは絶対
俺たち黒龍がぶっ殺す。それまで首洗って待ってろ」
柊 って呼ぶんなら
下の名前聞く意味無くね？
適当に生返事をして背を向ける
バブに跨り
裂けるように
間を開けてくれた黒龍
『首洗って待ってろ……か』
それはコッチのセリフだよ、黒龍め
ただで済むと思うなよ
―――
ーmty sideー
「遅かったじゃねぇか」
そう声をかければ
フードを深く被って
何かを隠すように、俯いた
『……ごめん、ちょっと渋滞してて』
「はい見せろー」
『うわ！』
無理やりフードを取り
耳を引っ張る
やはり……
こいつめ、ホントに昔っから嘘が下手くそだな
首筋には細く切られた赤い痕
そして腕を見れば痣
土埃だって付いてる
「喧嘩か？」
『ま、まぁそんなとこ』
「ったく、心配かけさせんなよ」
『……へへ、うん！』
少し優しくすれば
表情筋をふにゃりと和らげるA
調子良い奴だな、ホント
「んで、どいつ？」
携帯救急セットを手に
手当を始める
『黒龍ってとこ』
「……は？」
『だから、黒龍ってところに喧嘩売られて……』
「黒龍！？お前、またそんなところと……」
『また？』
「お前、黒龍のこと覚えてねーの！？」
『さ、最近物忘れ激しくてさー……』
その言葉と表情
やはり彼は
……嘘が下手くそだ
「(なんか裏あんな、これ)」
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鳳夏 - なんかすごいことになっちゃった😫主人公君天竺に行っちゃうんだ😲更新頑張ってください！応援しています🎌 (2021年10月3日 20時) (
レス) @page50 id: 1af6bcdd02 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 天竺編めっちゃ楽しみです！！ (2021年10月3日 8時) (レス) @page50 id: 0340ae7b1d (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - えっ、そういうことなの。もしかして今後天竺の話になると最悪展開になるんじゃ…主人公とマイキー達の間にまた…😭 (2021年10月3日 2時) (レス) @page50 id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
stgy - 1話1話､涙が止まんない… (2021年10月2日 19時) (レス) @page46 id: 05b8f4c815 (このIDを非表示/違反報告)
ソウカ(プロフ) - めっちゃ大好きです！！！ (2021年10月2日 12時) (レス) @page43 id: e5218f93f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まんじゅうLv99 | 作成日時：2021年9月20日 9時
