【男主】過去の俺が何したって言うんだ：２【東リべ】

６３：この男、脳筋 ページ13

ー花垣 sideー

どうしよう、みんな

俺はA君と千冬に未来から来たことを教えた
そして今回も、大寿君を八戒が殺すということも教え
絶賛オレたち三人は作戦会議中だが



『要点をまとめれば、
八戒は実の兄である黒龍総長 大寿を殺し
その八戒が黒龍を乗っ取って東京卍會に合流
そのまま未来へ行くと花垣の見てきた未来へ繋がる

……ってことで良い？』

「は、はい！」

『八戒を止めても、大寿が総長のままだとして
黒龍のヤバさとか強さは全く変わらない気がする。
かと言って八戒が総長になったとて未来が……』



ただ俺の少ない情報だけで
ここまで推測出来るこの男、A君

ブツブツと物を考える姿
秀才さが滲み出ている

俺なんて１０教えてやっと１０できるって感じなのに
A君はもはや１教えて１００考えられる人だ

いつになく真剣な表情で
ノートにつらつらと情報を載せていく彼



『いっそ八戒と大寿説得…あぁ、でもやっぱ……
これは大寿に問題が……((ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ』



もしかして、時間掛かるやつでは？

こんな事をいうのは申し訳ないが
なんとか早く帰りたい

母さんにもメール入れてないし……



『……分かった、これで行こう』



不意にペンを置いて
神妙な顔でオレたち二人を見据える

オレたち二人はゴクリと唾を飲み込み
その結論を待った

案外早かった気がするけど
なんだか嫌な予感がする



『オレらで大寿と八戒をぶっ飛ばそう！』

「「ゑ？？？」」



千冬君の話聞いてました！？

あの人達はケンカを売っているチームだ
A君がいても、アレだけ押されていれば
勝てる見込みなど少ない

その上、歳が上の人も多いし
A君達が戦ってきた九代目とは別モノだ



「本気で言ってるんスか、A君！！」

『うん！！』



あぁダメだこれ
まるで俗に言う脳筋みたいじゃないか



「出たぞ花垣、Aさんの脳筋……」

「え？え？」

「三ツ谷君から聞いた。
Aは頭めっちゃ良い
代わりに結論がとてつもなく脳筋なんだって」

『失礼な、ちゃんと知識はある』

「脳筋の否定はしないんスね……」



でも、それは少し前に俺も考えていた
皆を巻き込むワケにはいかないと
一度閉ざした案だった



「本当に、やるんですか。
このままやり合えば、東卍はタダじゃすみませんよ……」


『タダで済む喧嘩なんか、あるもんか』



今度は柔らかく、フッと笑って



『やってやろうぜ、 " タケミっち "！！』

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