* ページ18
A「どうしたらいいと思います?」
さとみ「えー、」
それ、俺に聞かれたら
俺が得する方言っちゃうんだけど。
さとみ「相手、別れるつもりなさそうなの?」
A「……」
少し考えて口を開くAさん。
A「たぶん、ないと思う…」
じゃあ向こうは上手く行ってるんだな。
さとみ「その写真どうやって撮ったの?」
A「彼がまだフリーな時に…うん、」
何かを隠したようにうなずく。
A「……ハンカチ、彼にもらった物なの」
さとみ「ハンカチ…?」
記憶をたどる。
ああ、ハンカチ。
Aさんが落として俺が拾って渡して、
帰るときに忘れて行ったんだ。
まだ俺の家にある。
A「あれ、捨てたくて…」
さとみ「……」
彼にもらった物なのに…?
A「…あの時、わざと落としたの」
さとみ「え…」
捨てたいけど捨てられないから
無くしたことにしようとしたのか。
なのに俺は拾って…
さとみ「……ごめん」
A「え!なんで!!」
驚いたように顔をあげる。
一方俺は俯く。
さとみ「俺が拾ったから…」
A「でも…そのおかげで今こんなにお話できてるんだよ?」
そうか。俺が話しかけたから今があるんだ。
Aさんが苦しいのを理解していながら
俺は都合のいい方に心が傾く。
A「無事ハンカチは私の手元にないし、私はハッピーだよ」
……あれ、わざと置いて帰ったのか。
と言う事は、俺が渡した水もわざと置いて帰ったってことで…
あの時のペットボトル…
"お前の世話にはならない"って言われてるように感じた。
じゃあそれは間違ってなくて、
あの時はやっぱり俺と関わる気はなかったんだ。
でも今はもうすっかり砕けた距離で…
さとみ「……新しい人、探してみたら?」
A「…新しい人、」
復唱される。
俺とか、良いと思うよ。
俺、都合のいい男だよ。
A「うーん…」
ちらっと俺を見て少し笑う。
あ、ずるい。
A「考えとこうかな」
俺に迫られてるの、気付いてる。
さとみ「考えといて」
俺も選択肢にあるよ、とは言ってないけど
その様なニュアンスで話す。
ほら、相談相手のこと好きになっちゃうとか、
あるじゃんね?
じゃあ俺、めっちゃいいポジションにいるじゃん。
435人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かりん(プロフ) - 犬田さん» ああああああありがとうございます!とっても嬉しいです!( ; ; )頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - @みんと*さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - ぷりんすなお姫様からすとぷりの占ツク作者様はかりんさんが一番大好きで最近見かけなくて寂しいな〜なんて思ってたところなんです泣やっとかりんさんの作品が読めて嬉しいです(^-^)更新頑張ってください! (2020年3月16日 21時) (レス) id: 97eecc68d9 (このIDを非表示/違反報告)
@みんと* - めっちゃ面白いです!!頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 520d4881dd (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - リト@歌い手色の占ツク民達さん» ええん嬉しいです( ; ; )ありがとうございます〜〜! (2020年3月15日 19時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かりん | 作成日時:2019年3月20日 2時