ぷりんすなお姫様 ２【すとぷり】

風邪 ページ39

……つらみ。

はい、わたくし、
風邪を引きました。

A@すとぷり
風邪ひいた
〘動画〙


〘動画内容〙

A『みなさん聞いてください……このね、馬鹿代表の私が…なんと！！風邪を引きました！！いぇ〜い…』

A『……風邪には気をつけてね、予防するのよ』


とりあえず一日Twitter浮上しないのは嫌だから
気休めツイートをする。

わわわ、この一瞬でたくさんのリプが…！

みんな心配してくれるものばかり。

ありがたい。

…あれ、リスナーさんからだけだと思ったら
メンバーからもリプが来てる。

あれ、リプだけじゃない。

LINEも来てるわ。

それぞれ心配してくれる内容のLINE。

……中には家に来ようか、ってのもあったけど
今はあまり来てほしくない。

なんか…私がしんどがってるの、見られたくないじゃんねえ？

私はスマホをぽいっと放りなげて
お布団に潜った。

ぼーっとしてスマホの画面を見るのが辛い。

いいや、今日くらい寝ちゃえ。

A「…はぁ、」

ため息をついて瞳を閉じた。


……なんだかうるさい。

どれくらい眠ったかわからない。

ぼやっとした視界で一生懸命あたりを見回す。

…ただ暗いだけ。

重い頭で考える。

「あっつ！！おい熱湯かけんな！」
「こっち火つけてるから来ないで！」

この声は、きっと…

「うるさい！静かにして！」
「なーくんの声がでかいっすよ！」

ああ、やっぱり。

「よし、これ持っていこう」
「A起きてるかな？」

コンコン、とノックが聞こえる。

私は体のだるさを無理矢理引っ剥がして
体を起こす。

A「来てくれたんだ」

思い通りに声が出ない。

ななもり「大丈夫？」
A「たぶん、」

ベッドの縁になーくんが座る。

さとみ「お粥作った。食べる？」
A「ん」

そういえば今日何も食べてなかった。

目の前で優しい湯気が立っている。

さとみ「あーん、する？w」
A「…あ」

あ、やば。
口開けちゃった。

なんか反射的に。

さとみくんはくすくす笑って
お粥をすくう。

軽くふーふーして私の口に運んでくれた。

A「…んまい」
さとみ「女の子なんだから美味しいっていいな」
A「おいひい」
ななもり「あははw 聞き分けいいねw」

私の額になーくんの冷たい手が触れる。

ひんやりして、気持ちいい。

何度かお粥を口に運んでもらって、
私はもう満腹。

器を見るとまだ半分くらい残ってたみたいだけど
さとみくんは何も言わずに私を寝かせてくれた。

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