わたしの彼氏とわたしのお兄ちゃん (ページ25)

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雄登「龍我まだいたの？」

龍我「お父さん迎えに来るまで～」

A「うちもお母さんもお父さんも外に出てていないし」

龍我「ラブラブできるし！ね！」

リビングに入って
カバンの中から塾の課題を
取り出そうとしていたお兄ちゃんの動きが
急にストップした。

雄登「お前らまさか………

こ、ここでしてたの！？」

龍我「ダメだった？」

雄登「あ、当たり前だろ！？父さんたちが知ったら…！」

龍我「だって楽しいしどんどん上手くなりたいし…」

雄登「はぁ！？」

A「ちょ、ちょっと、ストップ。2人とも、違う話、してるよね」

雄登「龍我がまさか上手くなりたいとかそんな…そんなこと言うとは…！」

龍我「ドンドンレベル上げてAに勝ちたいもん！」

雄登「A！？おまっ…は！？」

お兄ちゃんの頭はパニック。

状態気絶しちゃうんじゃないかってくらい。

声も大きいし、見開いた目も大きくて。

それに比べて龍我は
いつも通りニコニコ楽しそう。

A「龍我はさ、ゲームの話ししてるんだよね？」

龍我「え？うん。Aにこのゲームどうしても負けちゃうから強くならないと～」

A「で、お兄ちゃんは…」

雄登「ゲーム…？え？

どんどんレベル上げたい…。

楽しい…。

え、A、聞きたいんだけど、これってゲームの話だったの？」

A「うん」

雄登「あぁぁぁぁ！！」

龍我「ねぇA、那須なに叫んでんの？怖いんだけど～」

お兄ちゃんのとんだ勘違い。

1人で先走って1人でヒートアップ。

雄登「よ、よかった…」

A「てかお兄ちゃんとそう言う話ししたくない…」

雄登「じゃ、じゃあ龍我ゆっくりしてけよ、俺はほら、課題！課題あるから…」

そう言い残すとカバンと
カバンから取り出した課題を持って
お兄ちゃんは自分の部屋へと向かった。

龍我「那須なんか変だね」

A「いつものことだよ」

龍我「もう一回！もう一回しよ！」

A「龍我勝てないよ？」

龍我「次こそ勝ーつ！」

さっきまで龍我とそう言う空気に
なりかねない状況だったから、
また気まずい雰囲気になるかと思ったら
今度は鈍感で全然気がつかない龍我。

わたしはほっと胸をなでおろした。