男好き76 ページ31
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__カタッ「禰豆子、出ておいで」
俺の言葉で、禰豆子は箱からひょこっと顔を覗かせる。
「この子が、俺の妹の、禰豆子です」
『禰豆子、ちゃん…』
禰豆子を見て、そう呟いたあと、
俺に目線を移すAさん。
真剣な表情で、俺を見つめる。
『私に見せて、大丈夫なの?
私、刀を持っているんだよ、首なんて、簡単に切り落とせるんだよ、』
そう言いながら、困惑の表情を向ける。
「Aさんは、禰豆子を切ったりしません」
俺のその言葉を聞くと、Aさんは一度も俯いた後、
暫くして、
くすっと声をもらした。
『それは暗に、私が隊律違反を平気で犯す、
非行剣士だと言いたいのかな?』
「ち、違いますよ!
Aさんならきっと、禰豆子を受け入れてくれると思って、あの、えっと、その………!」
『ふふ、冗談だよ』
慌てる俺を前にして、
本当、炭治郎くんは可愛いな〜と言うAさん。
か、からかわれたのか。
一瞬、どう弁解しようか焦ったが、その必要はなくなり、安心する。
Aさんと言葉を交わすたび、あの匂いを思い出す。
激しい憎悪の中にある、寂しそうな匂い__
人の痛みや辛さは受け止める様とするのに、自分のそれは、
決して外に出そうとしない。
いつか、爆発してしまうんじゃないか、
そんな気がしてならなかった。
「Aさん、僕は、何があってもAさんの味方です。
実際今日が初対面だし、俺の方が弱いのにこんな事言うのは、
調子に乗っていると思われても仕方ありません。
でも、
何かあったら、頼って下さいね」
俺はAさんを伺いながら、しかし、はっきりと、そう言い放った。
暫く沈黙があった後、
Aさんは静かに口を開いた。
『私は幸せ者だね…。
この頃、そんな風に言ってくれる人によく合う気がするなぁ』
喜んでいる様な、でも困っている様な、そんな表情を浮かべるAさん。
『頼る資格何て、私にはないのに……』
その小鳥の様なか細い声は、俺の耳には届く事はなく、
夜風の荒さに掻き消された_____ _ _
__
善逸!?ねぇ善逸!?起きてくれえ!!そして夢主と絡も?!(私のせいですね、はい)
さーてさて、次は誰の回でしょうか!
予想してみてくださいね〜
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匿名 - 濃ゆいって方言ですか? (2019年12月26日 23時) (レス) id: e1da86b5ff (このIDを非表示/違反報告)
麗優(プロフ) - ほんとですよね笑 無敵だけどいい迷惑ですね。はい、よろしくお願いします! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 114271c2f5 (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - 猫まんまさん» あ、そうなんですか(笑)教えていただいてありがとうございます! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 3a359f279c (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - 麗優さん» 何で職場なんですかね、、ほんとあれは無敵スキルですよね、、これからもよろしくお願いします! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 3a359f279c (このIDを非表示/違反報告)
猫まんま(プロフ) - 伊織さん» あっ。でも、そのグループ解散しちゃって…。 (2019年12月22日 22時) (レス) id: a02a4587d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊織 | 作成日時:2019年12月4日 22時