【浦島坂田船】大好きなうらさかと大嫌いなしません

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｢じゃあ……俺達は買い物行ってくるけど。｣

｢うん！行ってらっしゃーい！｣

｢A〜！まーしぃに何かされたらすぐ電話するんだよ！！｣







必死なうらたくんに苦笑いを零す私。
昨日から志麻くんが熱を出して寝込んでいる。先日からの風邪をこじらせたようだ。
浦坂船はそんな志麻くんのために必要なものを買いに行くのと、夜ご飯の材料も買うらしい。

センラくんに引っ張られながら車に乗り込むうらさかを最後まで見送った。
ちなみに私は志麻くんの看病係である。正直、気乗りしないのだが。





｢志麻くーん？入っていいー？｣

｢いやもう入ってるやん……風邪ひいとる時くらいお前の顔は見たくなかった。｣




そうか。じゃあ私が看病する必要はないな。一人で頑張ってください。それじゃあ。
無言でドアを閉めようとすると志麻くんは慌ててそれを止める。



｢ちょっ待ーてーよ。看病しろよ。ブス｣

｢ブスは見たくないんでしょ。じゃあね｣

｢まっ……分かった！分かったから！看病しろ！まな板！｣





変わってないし。寧ろ言い方酷くなったよ。
ため息をつき、ドアを閉めようとドアノブに手を掛けると、志麻くんに強く手を掴まれる。
表情を歪ませ、ごにょごにょと何か言っている。



｢え？何て？｣

｢……っ、だから、看病して下さい……｣

｢よくできました。｣






志麻くんをゆっくりベッドに寝かせ、冷たいものを取りに行こうと志麻くんの元を離れる。
すると手を引かれ、ぼそっと小さく言葉を発した。





｢……治ったら覚えとけよブース……｣







そしてそのまま気持ちの良い寝息を立てて、深い眠りについてしまった。
寝顔はかっこいいなぁ……。でもね、志麻くん。

繊細な女子にブスなんて言ったら駄目なんだよ。

無言でドアを閉め、そのまま志麻くんを放置した。その後、部屋から何か叫び声が聞こえた気がしたが放置した。ブスと言われた腹いせだ。しっかり一人で治してください。私はドラマの再放送でも見ておきます。

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