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三百十二夜。 ページ13

「あ、Aと神田〜。おかえり〜」



『た、ただいま…』



呑気に言うジョニーとは反対にアレンは青ざめた顔で腕にはめられたものを見ている。
私の隣にいる神田もめんどくさそうな顔をしているのが分かった。



「これ手錠!?や、やっぱり僕を教団に戻すために…」



「ちちち違うよ!!」



『とりあえず、落ち着こう?ね?』



「はあ…。おいジョニー、さっさとそれについて説明しやがれ」



私と神田でなんとか二人を落ちつかせ、ジョニーからこの器具の説明を受けた。



なんでも、リーバーさんがコムイさんを逃がすまいと半径20メートル以上離れた場合とよからぬことを企んだ時に高圧電流が両者に流れる装置を作ったらしく、運悪くアレンとジョニーがはめてしまったらしい。



『なんでそんなものを…』



「ティムとサクが再会出来た喜びのせいか、大はしゃぎしてて…オレの鞄の中身ひっくり返しちゃったんだ。そして気付いたらこれが腕に」



しばしの沈黙の後、4人の大きなため息が部屋に響いた。




・ ・ ・



ピリッとした額の痛みに目を覚ますと、目の前に各々眠るアレン、ジョニー、神田はまだ夢の中のようだ。



二つあるベッドにそれぞれ寝ているのはアレンと私。ソファで良いから、と伝えたのだが意識が一時飛んでたんだからダメ!とジョニーに説得された。



意識が飛んでいたのはジョニーも同じなのに、とは精神が安定したとは言えないアレンの手前、口にすることはできず、そのまま私がベッドを使わせてもらった。



アレンは少しうなされながら壁際に寄っていて、今にベッドと壁の隙間にはまりそうなくらい身を縮こまらせていた。



ジョニーはソファで、大きく口を開けながら寝息を立てている。大丈夫かなあれ。口呼吸は喉が痛くなる原因になるんだけど。



そして神田。ソファでもベッドでもない。
小さなスツールの上で腕を組み、バランスを崩すことなく器用に寝ている。
本当に寝ているのか、と疑うくらい寝息が聞こえない。端正な顔立ちで目をつぶっている、それだけだ。



そして有難いことにベッドで睡眠をとった私は、皆より早く目が覚めてしまった。



ベッドが軋まないよう静かに床に足をつけ、うーんと唸るアレンの顔を覗き込む。
出会った頃の幼い顔立ちから大人っぽくなった顔立ちに少し感動しながら、頬に手を添え、そのまま流れて頭を撫でた。



サラリとした髪の毛を数回往復すると、唸り声が止まった。

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あずさ - お忙しいとは思いますが、更新楽しみにしています!! (2020年1月28日 18時) (レス) id: dc5172fd12 (このIDを非表示/違反報告)
Rico(プロフ) - こんにちは。アレンくんと夢主ちゃんの今後が楽しみです。お忙しいかもしれませんが、更新頑張ってください! (2019年8月17日 1時) (レス) id: 3a6a1a4cba (このIDを非表示/違反報告)
歩。(プロフ) - 更新お待ちしてます! お忙しいとは思いますが楽しみにしています! (2019年4月23日 4時) (レス) id: f251146aad (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 楽しみにしてます(`・ω・´)ゞ (2018年10月20日 19時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
パオパオ - めちゃおもしろいです!!!続き楽しみにしてます!!!! (2018年1月20日 21時) (レス) id: 89165a1c38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アストル | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年8月26日 23時

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