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三百十一夜。 ページ12

『まぁ、すぐには信じられないよね。でも神田は色々と推察してくれてたから、早く真実を伝えておきたくて』



「…いや、別に混乱してるわけじゃない。ただ、何かの拍子に表に出てくる可能性はないわけじゃないんだろ」



『そう、だね。14番目や伯爵と遭遇して出てくる可能性はある。でも、危害は加えないし、私が加えさせない』



「そうか。…じゃあそうならないと思うが先に言っておく。もし危害を加えてくるようなことがあれば、その時は斬る。俺の治癒能力も大分衰えてるんでな」



神田の身体は、こちらにまた戻ってくると決めた時から私たちのような一般的な人間の身体へ変わったのだろうか。



治癒能力が衰えたというのはそういうことのように聞こえた。



『うん…分かった。むしろそっちの方が良かったりするかもね。暴走を止めてもらえるから。それにノアやどこの誰か分からない奴に殺されるくらいなら、信頼する仲間からの方が断然良い』



「…本音は?」



『絶対斬られる様な状況にはさせない』



きっぱりと言い放つ私を、神田は少し口角を上げて見下ろした。



「だろうな。やっと想いを言葉に出来たんだろ。その幸せを手放すにはまだ早すぎるからな」



『…え?』



「気付いていないとでも思ってたか?」



『い、いつ気付いたの?』



「改めて顔を合わせた時。もやしは明らかに落ち着いてたし、お前もどこかスッキリした顔してたからな」



神田の観察眼、恐るべし。メモリーのことといい、探偵業も出来るんじゃないかってくらい、状況を読み取る力を持ってる。



『神田のおかげだよ。色々と本当にありがとう』



お辞儀をして顔を上げる。それをみた神田は滅多に見せない満足そうな顔をしていた。



それは多分、私がここ数ヶ月できなかった心からの笑顔を見せているからだと思う。















『神田さ、私とアレンの恋の行方もあるからこっちに戻ってきたって言ってたじゃない?それも解決したわけだけど、まだ一緒に旅を続けてくれるの?今教団に戻ればまだ…』



「当たり前だ。もやしが14番目になった時かAが万が一暴走した時は俺が斬るんだからな」



『そっか…。じゃあまだお世話になるね』



部屋の前まで来た私と神田は、ドアを開ける前に動きを止めた。



部屋の外にいても分かる程、中が騒がしい。



『何事?』



「…知らん。さっさと開けるぞ」



その先には、お揃いの腕輪をつけたアレンとジョニーがいた。

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あずさ - お忙しいとは思いますが、更新楽しみにしています!! (2020年1月28日 18時) (レス) id: dc5172fd12 (このIDを非表示/違反報告)
Rico(プロフ) - こんにちは。アレンくんと夢主ちゃんの今後が楽しみです。お忙しいかもしれませんが、更新頑張ってください! (2019年8月17日 1時) (レス) id: 3a6a1a4cba (このIDを非表示/違反報告)
歩。(プロフ) - 更新お待ちしてます! お忙しいとは思いますが楽しみにしています! (2019年4月23日 4時) (レス) id: f251146aad (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 楽しみにしてます(`・ω・´)ゞ (2018年10月20日 19時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
パオパオ - めちゃおもしろいです!!!続き楽しみにしてます!!!! (2018年1月20日 21時) (レス) id: 89165a1c38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アストル | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年8月26日 23時

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