【NARUTO】荒 野 の 紅 蜘 蛛 ２【男主】

「包帯。」 ページ3

『……。』


…不意に視線を感じた。


頭は眠りかけているが自然と体が反応し、ｸﾅｲに手が伸びる。


気配はあそこ、結構近くに潜んでいる。


ﾅﾙﾄ「そこかｧーーー!!」


叫び声がして顔の横を手裏剣が通り抜ける。


ｶﾞｻｯと茂みの中に手裏剣が入った瞬間、気配は消えた。


言い争い始めた春野とうずまきの間を通り、茂みをかき分けてみる。


『…ﾕｷｳｻｷﾞ、か。』


しかも真っ白な。


ｶｶｼ「……。」


後からついてきたはたけも何か考え込んでいる。


おそらくは俺と同じ。


ﾕｷｳｻｷﾞは太陽の光に当たる時間によって毛の色が変わる。


夏なら茶色、冬なら白に。


しかし今は春。多少混じっているなら何の問題もないが、ここまで白とは…。


……つまりこれは室内で飼育された、変わり身用のｳｻｷﾞだということ。


すでに敵は近く。


警戒体勢は解かない方がいいな。





ｻﾞｯ


かすかに葉の擦れる音がした。…来る!!


ｶｶｼ「全員ふせろ!!」


ふせた瞬間ものすごい勢いで頭上を通り過ぎていった。


音が止み、顔を上げると木には包丁のような…あれは確か首切り包丁、だったか？


その柄の部分には人が乗っている。


顔は包帯で巻かれ、ほとんど見えない。

「卍の陣。」→←「着きたい。」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す