【黒バス】もうくっつけよ、お前ら

１２.緑間真太郎【夢主】 ページ17

時は過ぎ、放課後。僕は困っていた。

「全然やむ気配なし……か」

良の学校に向かう途中、雨が降ってきてしまったのだ。傘を買うことも考えたが、まさかの売り切れ。

みんな考えることはおんなじらしい。

「とりあえず、良に連絡……あ」

携帯の電源が入っていなかった。最悪だ。
ボーッとしていると、誰かが走ってきた。彼も傘を忘れたらしい。

「む。お前は……」

向こうも気づいたようである。

「部活帰りですか？ 緑間真太郎さん」

「いや、今日は休みだったのだよ」

「…………」

「…………」

少しの沈黙。

「今日は、晴れの予報だったんですけどねー」

「俺が見た番組では、傘を持っていくように言っていたのだよ」

あー、番組によって違うよね。

「…………」

「…………」

またまた沈黙。気まずい……何かしゃべってくれませんかね？

「そ、そういえば！ 緑間さんは雨降ること知ってたんですよね？」

「そうだが？」

「なんで、傘持ってきてないんですか？」

素朴な疑問をぶつけてみた。

「…………のだよ」

「え？」

「忘れたのだよ」

「家に……ですか……？」

「学校に忘れたのだよ！！」

まさかの！ まあ、学校出るとき、まだ雨降ってなかったからね……。あるあるだよね。

しばらく２人で話していた。突然の出来事だった。

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