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拓眞 『それじゃ、仕方ないねー』

A 「はい、すみません」

拓眞 『でもなぁ〜、せっかくこんなに料理作ったのに1人で食べるのか。寂しいなぁ……』


わざとらしくそう言った武据さんは、遠回しに【ウチにおいで】と誘っているようだった。


A 「そ、そうですね……」

拓眞 『風ちんが最近元気ないからサプライズで準備したのになぁ〜〜』

A 「っ、……」


武据さんは私が押しに弱いのがわかっててそのような言い方をするのだから、ずるい。


拓眞 『突然ごめんね。風ちんにも伝えといて』


とても暗い声でそう言われ、私は耐えきれず、電話を切ろうとした武据さんを呼びとめた。


A 「あの!もしもお邪魔じゃなければ……」


私のその発言に『え?!ホントに!!』と電話越しに叫ぶ声と、横で『はぁ?』と呆れた顔をしている風斗くんがいた。


風斗 「何言ってんの?」

A 「でも、ご飯作って待ってるって……」

風斗 「ほんとお人好し。行ってもうるさいだけなのは目に見えてるでしょ」

A 「でも、私たち2人でどこかのお店に入るより、拓眞さんの家にお邪魔した方が……」


風斗くんは黙って私の手からスマホを抜き取ると、繋がり続けている武据さんに文句を言いながら了承の返事をしていた。



風斗 「バカタクを調子に乗らせて、今後どーなっても知らないから」


その言葉にどんな意味が含まれているのか分からず首をかしげると、ふんっと私に背中を向けて颯爽と歩き始めた。


風斗 「ほら、いくよ。お腹すいた」

A 「はい!」


私はどんどん突き進む風斗くんの背中を追いかけて走り始めた。

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春妃(プロフ) - こんなに面白い作品は久しぶりです!気づいたら一気読みしてしまいました!更新を楽しみにしてますが無理はせずに頑張ってください(* ´ ▽ ` *)応援してます! (2019年10月14日 6時) (レス) id: 37086665c7 (このIDを非表示/違反報告)
かちゅ(プロフ) - とっても面白いです!更新楽しみにしてます! (2019年5月25日 13時) (レス) id: b0ebd2074b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べーだい*メガネ | 作成日時:2019年5月16日 11時

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