他の男の匂いを付けてやる【長男】

拾玖 ページ20

. 炭治郎 視点





ほっとしたような 、安心した匂い

俺の手を引いて歩くAからそんな匂いがする



本当は見てたよ 、さっきの

でもさ





( あんなに言われたくない 、嫌だって匂いさせてたら俺も分かるよ )





悪気が無かったの

ああ 、最近腹が立つ事ばかりだ



落ち着け炭治郎

お前は長男だから我慢できる





( 手 、小さいなぁ )





色白で小柄で華奢で可愛くて

お菓子のような甘い匂いと優しい匂いが何時もしてる



でも最近は 、玄弥の匂いばかりだ

いや今日は不死川先生の匂いもするけど

まぁ兄弟だしあんまり変わらないか





『 ... ? 炭治郎？ 手に力が入ってる 、 』


｢ ！ 、あぁ 、ごめんね

今日の数学の小テストのこと考えてたんだ ｣


『 そっか！

実弥先生点数悪いと怖いから頑張らなきゃ〜 』





下駄箱について自然に手は離れる

と 、





｢ ねぇ ... ｣


『 へ ... た 、炭治郎 ？ 』





Aの髪を寄せて首元を見る

何 、この赤いの



Aに限ってそんな事は 、とも思うけど





｢ 虫に刺された？ ｣


『 え？まさか！ 』





この時期に虫なんて出ないよって笑うからさ





( あぁ 、本当にやってくれるね玄弥 )





腹が立つ

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