他の男の匂いを付けてやる【長男】

拾捌 ページ19

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家を出ようとすると 、玄弥はいつも通り玄関で待っててくれた

優しいね 、本当に





｢『 いってきます 』｣





二人共無言で歩く

少なくとも私はちょっとだけ気まづい

でも変わらずに接する事が一番だよね ... ？

と 、ﾄﾞﾝｯと背中を叩かれる





『 い゛っ ... ！え ！？何すんの！ 』


｢ へっ 、そんな顔してっからだよ馬鹿！ ｣





私の鞄を奪って走って行く玄弥を追い掛ける

いや 、ちょっと待て玄弥





『 帰宅部代表の体力舐めんな阿呆！！ 』


｢ ほらほら 、早く来いよォ〜 ｣





挑発されながら全力で走って鞄を取りに行くが

小柄な私は追い付いても鞄を上にあげられて取れない





『 ふんっ 、ぁ 、 』


｢ ほいよっと ｣





玄弥は倒れ込んだ私を難なく受け止めギュッと抱き締めると鞄を渡してじゃーなと走り去った



なんだろう 、



( むず痒い ... ！！！ )





と 、玄弥の背中を見つめていると





｢ ... おはよう 、A ｣


『 わ！炭治郎！おはよう 』





炭治郎が来た

相変わらず今日もカッコイイ



... さっきの 、見られてないよね

見られたくないな

ってわがままかな





『 あの 、さっきの ... 』


｢ ん？さっき？ ｣


『 あ、んーん！何でもない！行こ！ 』





首を傾げた炭治郎にほっとしながら

手を取って歩き出した

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