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13* ページ15

あのまま兄貴のお見舞いにAと行った。
いつも通り兄貴と話して帰った。


『お兄ちゃん・・真っ白になっちゃったね・・』


総悟『あぁ』


『感染して5日か・・』


総悟『あぁ』


帰り道にそんな会話をしたが気が気じゃなかった。
隣を歩くAの睫毛を何度も確認したが白い。


『もう、それしか言わないんだから』


フフッと笑ったAが、まさか兄貴のようになっていくなんてその時の俺は思ってもいなかった。


ーー次の日


総悟『・・・』


結局気になって眠れなかった。
昨日のアレは気のせいだと思うが、やっぱり心配で俺は真っ直ぐにAの部屋へと向かった。


総悟『おーい』


襖を開けずに俺は声をかけるが反応はない。


『・・・グスッ』


と思ったが泣き声が聞こえる。
とりあえず襖を開けると、真っ暗な部屋に盛り上がった布団。
布団の中から泣き声が聞こえる。


総悟『おい、どうした』


そう言って布団を引き剥がそうとしたら


『ダメっ!!!』


全力で引き剥がされないようにされた。
それでも俺は無理矢理引き剥がす。


総悟『・・・お前・・』


目の前には布団の上で座り込み涙を流すA。
涙を流すだけなら何泣いてんだ泣き虫で済んだ。
だけど目の前のAは白髪で・・。


『・・ど、どうし・・よ・・ヒグッ・・私、白詛に・・』


総悟『違う、白詛なんかじゃねぇ・・』


そう言って俺は目の前で涙を流す白髪のAを抱きしめた。


『総悟・・ダメ・・離れて・・・移る』


総悟『移るかよ。そしたら隊士が何人もかかってたのに、みんな無事なわけねぇだろ』


だから移らないしお前は白詛じゃねぇと言う。
明らかに白い悪魔の症状だが、まだ認めたくなかった。


『・・・私もみんなみたいに死ぬんだね』


腕の中のAがボソリと呟いた言葉。
白詛、つまり白い悪魔は半月後には確実に死ぬ。


総悟『死なない・・移りゃしない・・』


『んっ』


俺は腕の中のAの唇に自身の唇を付けた。


総悟『移るってんなら、俺もこれで移ったってことだ。白詛なら二人とも死ぬ』


『でも私は明らかに・・白『違うって言ってんだろ。違う・・。いつもみたいに俺の仕事肩代わりしたから白毛になったって言え』


いつもならそんな事言わないのに、認めたくない一身でそんな事を言った。


総悟『大丈夫、お前は死なない。だから大丈夫だ』


そう言っていつもの金じゃなく白い頭を撫でた。

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ユズ風呂(プロフ) - 完結編でぶっちゃけ夢主ちゃんの格好何に似せたんですか? (2019年4月28日 16時) (レス) id: 8ff75eaee8 (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - 紫蘭さん» リクくれて始まりも遅かったのにそう言われて頑張れます!!涙腺崩壊しちゃってください笑笑 (2017年12月3日 21時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - りんごあめさん» そう言ってもらえると頑張れます!!長引いてますがよろしくお願いします!! (2017年12月3日 21時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 逆にもっと長引いてほしいです。切実に…笑 毎日毎日涙腺と格闘してます…もう悲しくて悲しくて…。 引き続き頑張って下さい!! (2017年12月2日 23時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - むっちゃ好きです!むしろ長引くほどいずみさんの小説読めるので嬉しいです!1日の楽しみになってます!応援してます!! (2017年12月2日 23時) (レス) id: 7b8fac289e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沖田いずみ | 作成日時:2017年11月5日 22時

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