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マイキーの携帯からエマに連絡し、近くの公園に来てもらった。
「おーいエマー。こっちこっちー」
「どしたのマイキー?いきなり呼び出して……ってA?!大丈夫だったの……?」
『うん。ママの旦那たちはこいつらがのしてくれてさ。てかエマ兄貴居たのなんで言ってくんなかったんだよ?マイキーと兄妹って聞いてめっちゃびっくりした』
「で、エマ。説明してくれ。なんでお前こんなのと付き合ってんだよ」
マイキーの率直な質問にエマの視線は逸れ、顔は曇った。
「……マイキーには関係ないじゃん。誰と恋愛しようがうちの自由だし」
「別に俺は女同士で付き合ってることを否定してる訳じゃねぇ。こいつの事情は聞いた。ろくに生活すらできねぇ奴がお前を幸せにできるわけねぇだろ?」
確かに、と思った。自分の生活もままならないのにエマにプレゼントあげたりなんて出来る訳がない。
幸せにできない。
『……っ、』
「……ねえ2人とも、うちは幸せだよ。好きな人と付き合ってるって事実だけで十分なの。AがうちになにもしてくれなくたってうちがAになにかしてあげる。
Aの事情は前から知ってたし好きな人いっぱい出来ちゃうのもうちと同じだから気にしてない。むしろうちだってどんどん好きな人出来るよ。
けどやっぱAが好きな事には変わりないから。てか先に告ったのAだけど多分うちの方が片思い歴長かったと思うんだよねー」
まさかエマにここまで言ってもらえるなんて。
『……ありがとエマ』
「んーん。ホントのことだし」
そこでそれまで黙っていたドラケンが口を開いた。
「はぁー……マイキーそろそろ素直んなれよ……」
『素直にって?』
「べっつに」
ぶっすーとしながらそう答えるマイキーを見てエマはなにか閃いたようにニヤッと笑みを浮かべる。
「あー。マイキーもしかしてうちに彼女いたの知って寂しくなっちゃった??」
「別に寂しくねーし!!」
すごい剣幕で顔を真っ赤にしながらそういうマイキーには殴りかかってきたときの威厳なんてあるわけなかった。
『……ははっ!なんだよマイキーシスコンかよ!』
「ちげーしAてめーぶっ殺す!!」
『あっはは!エマ逃げるぞ!』
「ふふっ。待ってー!」
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作者名:あんころもち | 作成日時:2021年9月13日 22時