2話 ページ4
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「おはようございます“白百合”さん!」
「今日もお麗しゅうございますわ!!」
学園内を歩く度に呼ばれるその名前
私の名前は“白百合”なんて名前じゃないんだけどな…
「Aの人気ぶりは相変わらず凄いね」
「……」
『嬉しくないわよ…全く』
朝からあんな甲高い声聞くなんて耳障りで仕方が無いわ
棗くんもルカくんも何考えてるのかしら
ーガラッ
『おはよう』
「おはようございます!白百合さん!」
「白百合さん!おはようっス!」
教室のドアを開けばこれだ。
私に声をかけながら周りに集まるギャラリー
『通してくれる?』
そう言えば、ザッと真ん中に道が開く
「はぁ……今日も綺麗で麗しいわぁ…」
「素敵〜!!」
「ちょっとアンタ達!!!白百合さんと棗くんとルカくんに近すぎよ!!」
大きな声が響く
うちのクラスの“白百合・棗・ルカファンクラブ会長”こと正田さんだ。
正田「全く!!今日からまた忙しくなるってのに!!」
『今日から…?何かあったかな?』
正田「あぁ、今日から外部授業があるんですのよ〜♡」
外部授業…?
あぁ、もうそんな時期か
『今年はどこの学校が来るの?』
学園卒業まで、外との関わりを持つことのない私たちアリス学園生は年に1度 半年間の間だけ外部の学生との交流授業のようなものがある。
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作者名:こしあん | 作成日時:2018年5月12日 0時