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不死川さんの部屋に入ると、既に伊黒さんが部屋にいた。
「伊黒さん、お久しぶりです」
「ふん、最近顔を全く見せなかったじゃないか。
もう死んだのかと思ったぞ」
「生きております!!勝手に殺さないで!!」
不死川さんはドカッと座布団に座ると、私にも座るように促す。
「それで、今日は何しに来たんだァ?」
「あの、さっき言った通りたまたまここを通りかかってですね…」
「たまたまであそこまで頼み込むかァ?」
「あ!!私おはぎを持ってきていてですね!とても美味しいのでぜひ食べてください!」
「そりゃア貰うが…話を逸らすんじゃねぇよォ」
どうしよう、理由が楽しくお話ししたかっただけ、なんて言ったらそれこそブチ切れられそうだ。
何か、いい感じの言い訳を…
「なんで黙ってやがるゥ」
「お、お話を不死川さんとしたくて来ました!」
やってしまった。
顔の血がさあっと引いていく。
素直に言うのが1番駄目だよね?!
「話だァ?」
不死川さんは案の定、怪訝そうな目で私を見た。
ええい、もうなるようになれ。
「そのですね、せ、世間話をしに来ました。違うんです!!」
「オイオイ言ってることが支離滅裂だぞォ」
「矛盾しかない話をするな。ふざけてるのか」
「ふざけてるわけじゃないんです、本当に!でも、不死川さんとそういうお話あんまりしたことないじゃないですか!!伊黒さんとも!!これを機にね!!ぜひとも!」
不死川さんも伊黒さんも意味がわからんというような顔をしていたが、その後、「もういい」と不死川さんが言った。
お、怒らせた?追い出されるかな?!
今こそおはぎの出番ではないか?
「…近況報告」
「へぇ???」
「だァから、てめぇの近況報告しろって言ってんだよォ!!」
「ほぎゃ!!」
「うるさい。静かにしていろ」
不死川さんも伊黒さんも、どうやら話を聞いてくれるらしい。
ポソポソと話始めれば、意外にも相槌なんかも打ってくれて、後半の方は大分ベラベラと喋ってしまった。
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なーな - 初見です! 完結お疲れ様でした!めちゃくちゃおもしろかったし感動で涙でしたっっっ!!! 素敵な小説をありがとうございました! (2021年11月30日 15時) (レス) @page45 id: 03957af64f (このIDを非表示/違反報告)
もちゃ - 泣いちゃったw (2021年1月25日 0時) (レス) id: b4bfec10e3 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎもち - 号泣しすぎて...う"う"う" (2021年1月20日 22時) (レス) id: 676d0f88d2 (このIDを非表示/違反報告)
さけふろ - 感動です! (2021年1月11日 15時) (レス) id: c7bf1c88de (このIDを非表示/違反報告)
夢鸞 - 号泣です。素晴らしいお話、ありがとうございました。 (2020年11月29日 12時) (レス) id: 640116ca2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナ | 作成日時:2019年9月30日 13時