ちょっと変わった出会いから 2 【HQ】

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せっかくバレないようにみんなと別れたっていうのに、こんなに泣いてちゃ暗くても意味無い。








それにもうそろそろ帰る時間も近づいてる








孤｢今まで、我慢する選択をしてきたんだから



今日からまた別の選択をしてみるのもいいかもね｣








……研磨くんに恋人がいないのは何故。






こんなに優しくて、相手の気持ちを考えられるのに。









私は泣きながらもそんなことを考えていた








｢…ありがとう…っ｣








今までこんなに心強く、頼れる人なんて……







そもそもこの話題は自然とみんな出してはいけない雰囲気があるから






ここまではっきりいう人は初めてだった









…っ！








するといきなり腕を引っ張られて、私の体が急に傾いた








その方向を見てみると翔が頬を膨らましていた








そして翔はそのまま研磨くんの元へ近付いて、大きく手を挙げた







そしてそのまま研磨くんの足へその手を振り下ろした








翔｢お姉ちゃんにイジワルしないで！




泣いてる！｣









………………え…







研磨くんもいきなりの事に目をまん丸にさせて驚いている








｢…翔…！違うよ…お姉ちゃんは…｣







翔は大きな声を上げながら研磨くんを数発叩いた







私は慌てて翔の体を押さえると、ゾロゾロと黒尾くんたちまで集まってきてしまった









翔｢…っお姉ちゃん…を…｣









しまいには翔の目までうるうるし始めてしまってる








そんな姿にまた私の涙も出そうになり、それは自分で拭って堪えた








｢…翔、お姉ちゃんは意地悪されてないよ





お兄ちゃんに謝ろう｣









さっきまで泣いていたせいで、鼻声だ







ダメだ、もうきっとみんなにバレた








というより翔が大声で"お姉ちゃんを泣かせるな"って言った時点でバレてはいる。









チラッと周りを見てみると、夜久くんと目が合ってしまい首を傾げられた








翔｢…じゃあ、なんで泣いてるの。｣








……困る質問







｢…どうして翔が泣くの……｣








私が翔を抱き締めると、翔は私の背中に短い手を回してギュッと掴んだ









黒｢あれあれ〜翔くーん。もしかして泣いてるの？｣








そんな時上から降ってきた声に翔の体がモゾモゾと動き始めた







そしてバレないように私の胸の中で自分の腕で涙を拭っていた

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