ちょっと変わった出会いから 2 【HQ】

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｢…朝、夜久くんも昨日の事で心配してくれて教室まで来てくれたの｣








そこまで。





そこまではただの優しくてやることがカッコイイ人だ。







｢忘れてた…



変な約束した事…｣








彼の本当の目的はこっちなんだろうな、と今考えるとよくわかる






あの楽しそうな反応から。









孤｢だいぶ悪い顔してた｣







研磨くんは小さくそう答えた






…夜久くんの事だろうな。







私も控えめに頷き、二人して大きくため息をついた









………





夜久くんとは同じクラスになった時に自然と仲良くなった







｢…私と研磨くんは別に仲が良いって訳じゃないよね｣







研磨くんの顔は、何を言っているのか分からないとでも言いたそうな顔だった







なのに、今ここで二人で座り込んで話している







何でだろうと疑問に思いつつ、出会いを思い出す









孤｢…声を掛けなきゃいけない状況を作ったからでしょ……｣









そして研磨くんのその言葉で色々と思い出す








｢……そうだったね｣








研磨くんの性格からしてだいぶ悪い事をしてしまったと改めて思う








｢…私は心配されたり、優しい言葉をかけられるのが好きじゃないからさ






昨日のはとどめを刺された感じだった｣









先生からの言葉





からの、二人の表情や優しさ









そして、






｢…研磨くんにバレちゃった後に、黒尾くんにも泣いた事がバレた時




誤魔化して済んだけど…｣







あれも少し…





思い出すと胸が小さく跳ねる








孤｢……溜め込むからそうなるんだよ｣








また研磨くんは小さな声でどこかを見ながらそう言った








孤｢……溜め込まず徐々に放出していけば、あんな一気に表に出る事はないじゃん｣









次々と出てくる研磨くんの言葉が、どんどん刺さっていくようだった







研磨くんの言ってる事はかなり正しい









でも___________








｢こればかりは徐々に放出しても、




溜め込んでも、何も変わらないの







思い出すタイミングが違えど、いくら奇跡が起こっても｣








私はなるべく暗い空気にはならないように、




研磨くんが嫌な気持ちにならないよう、できるだけ笑顔を作った








｢大好きな人達は、戻ってこないから｣








こんな事言ったって、ただ空気を気まずくさせるだけだ






研磨くんもまずいことを言ったように苦い表情をしていた

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