エピローグ ページ37
Noside
シルク「なんかさ、たまーに夢見るんだよ。」
全員集合したものの、何をするでもない気だるげな午後。
好物のミルクティーを空にしたシルクが誰に言う訳もなく呟いた。
シルク「中学の時、なんか知らんけどよく肝試しに行った神社あるじゃん。」
モトキ「あるね。」
シルク「そこでさ、アニメかって位綺麗な銀色の髪した女の子が…」
がたり、立ち上がったのはマサイだった。
いや、行動には移っていないものの、驚きが隠せないのはマサイだけではない。
シルク「マサイ？」
マサイ「それ、もうちょい詳しく話せるか？」
シルク「お、おう。で、その銀髪の女の子は巫女服っていうの？着てるんだけどさ。いつも側にいる。まあ、その子がその…こういうのも何だけど、愛らしいっていうか、そんな感じ。会った事無いのにすっげー懐かしいの。」
マサイ「…シルク。」
シルク「んあ？」
マサイ「それ、俺も見た…っていうか、見る。」
シルク「…は？」
モトキ「シルクとマサイだけじゃないよ。…多分、ここに居る皆が見るんだと思う。」
モトキの指摘ももっともで、その他の4人も似たような表情であった。
それにシルクは妙に納得したようだ。
シルク「そうか…だからなのか？」
ンダホ「何が？」
シルク「Fischer'sってさ、中三の卒業時に仲良いの集めたグループじゃん？」
ぺけ「まあ、そうだね。」
シルク「だけどさ、全員正直に言えよ？俺、お前らと初めてあった気してなかったんだわ。」
その言葉に、部屋は静まり返る。
先に口を開いたのはザカオだった。
ザカオ「ねぇ、行ってみようか。」
どこに、なんて聞くのはいない。
言うなれば、勘。
きっとあの神社に何かある。
・
シルク「着いたな。」
通っていた中学の裏はちょっとした森になっている。
都心では珍しく草木の生い茂るここは、不気味さも兼ね備えている為、肝試しをする人間は絶えない。
その森の中でも一際目立つのは、時間が経っているにも関わらず塗りたてのような紅の映える鳥居。
ダーマ「変わんねーな。」
その言葉は夢か、昔に重ねてかは知る由もない。
鳥居の下を潜ると、間違えようのない懐かしさが彼等を襲う。
そして。
「久し振り。」
夢か現か幻か。
そこに現れた肩までの銀髪を三つ編みに結った少女。
彼等が全て知るまで…いや、思い出すまでそう時間は掛かるまい。
数百年の時を経ても変わらぬ想いはあるものだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 215人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かれん - 凄く楽しく読めました！ (2018年10月27日 18時) (
レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - OSO さん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました！他の作品の更新にも努めて参りますので、これからもどうかよろしくお願いします。 (2018年9月25日 16時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
OSO - 完結おめでとうございます！人外化系は私も好きです！他の作品も頑張ってください！ (2018年9月25日 7時) (レス) id: 04bdd4e69b (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - 伊達。さん» ありがとうございますm(_ _)m (2018年9月19日 14時) (レス) id: 5925c39507 (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - 透さん» ちん、と読みます。話中の全てにルビを振らせて頂きます。 (2018年9月18日 22時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：伊達。 | 作成日時：2018年8月23日 13時
