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シルク「今度はザカオか…。だから無理すんなって言ったろ？」
ザカオ「う…ごめん。」
朝食後、廊下を歩いている最中に聞こえた2人の会話。
扉から覗くと、顔色の悪いザカオさんがベッドに横たわっていた。
『…ザカオさんっ！？』
シルク「しー。」
『すみません。あの、ザカオさんどうしたんですか？』
シルク「こいつ身体弱いから無理するとすぐ体調壊すんだよ。」
無理したら…って、無理をする機会があったのだろうか？
少なくとも昨日は皆でお茶をのんでのんびり過ごしていた筈なのに。
シルク「Aって粥とか作れるか？」
『はい。』
シルク「そうか。俺らちょっと用事があって家空けるからザカオみててくんね？」
『任せてください！』
シルク「悪い。じゃあ頼んだ！」
シルクさんが部屋を出て、すこし肌寒い部屋に2人。
書庫から借りた本を捲る音と時折聞こえる咳の音のみの空間。
ザカオ「ごめんね、A…。」
『なんで謝るんですか？』
ザカオ「退屈だろうな…って。」
『まさか。所で、無理したら…って言ってましたけど、何かあったんですか？』
ザカオ「ちょっと、色々あって。」
『…そうですか。』
濁すと言うことは、聞いて欲しくないのだろう。
それを突くのも野暮な話。
ザカオ「ねぇA。」
『はい？』
ザカオ「少しだけ、手繋いで良い？」
『勿論です。』
差し出された手を握る。
冷たいのと温かいのが混じり合った手は若干の湿り気を帯びていて、呼吸と相まって苦しさがよく分かる。
病気平癒の祝詞ってなんだっけ…
あ、思い出した。
『
ザカオ「なにそれ…？」
『うちに伝わる病気平癒の祝詞です。早く良くなって欲しいので…。』
ザカオ「うん、ありがとう…！」
きっとすぐに良くなるよって笑ったザカオさんはいつも通り笑った。
その後、私の手を握りながら寝てしまった。
…お粥、作りに行かないとなんだけどなぁ。
でもたまには私が甘やかすのも良いか、って私もベッドの側でうたた寝を始めた。
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かれん - 凄く楽しく読めました！ (2018年10月27日 18時) (
レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - OSO さん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました！他の作品の更新にも努めて参りますので、これからもどうかよろしくお願いします。 (2018年9月25日 16時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
OSO - 完結おめでとうございます！人外化系は私も好きです！他の作品も頑張ってください！ (2018年9月25日 7時) (レス) id: 04bdd4e69b (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - 伊達。さん» ありがとうございますm(_ _)m (2018年9月19日 14時) (レス) id: 5925c39507 (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - 透さん» ちん、と読みます。話中の全てにルビを振らせて頂きます。 (2018年9月18日 22時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊達。 | 作成日時：2018年8月23日 13時
