失われた心は知っている 【探偵チームkz事件ノート】

29.心苦しさ ページ28

彩side
　あれから、私は柄にもなくクラスメイトに
話しかけられた


　もちろん、傷のことでね


　思い出すだけでも嫌なのに...


　

　気持ち悪い



　あの人の...アイツの澄ました顔が嫌い...


　私を殺人未遂したくせによくものうのうと
学校来て...


　私がどれほど、苦しかった、か



彩「ハァ...」


　屋上へ向かった



　フェンスにもたれた

　そのままズルズルとしゃがみこむ


彩「いっそのこと...両目、失えばよかったのかな？」


　勿論、誰もいないから返事はない

彩「ハハ...」






　忍side
　若武から集合がかかった

　浜田中は今日、午前授業だ、美門にも連絡が
届いたらしく立花にも知らせるために美門と共に
立花を探す


翼「屋上からアーヤのにおいがする...」
忍「じゃ、立花は屋上か？」

翼「だと思う...」


　何で、屋上に？

ー屋上
翼忍『アーヤ？/立花？いるか？』
彩「すぅ...すぅ...」

翼「アーヤ？起きて」

　やっぱ、痛々しい...立花は綺麗な顔してるから
尚更だ...

　ん？目が腫れてる...泣いたのか？

彩「ぅぅ...」

翼「おはよ、アーヤ」
忍「はよー」

彩「っえっ？！はっ？！うぇ？！！」

　やべー反応するなwww


彩「えっ？ね、寝てた？私、」
翼「うん、」

忍「...立花」
彩「ん？」

忍「何か、抱え込んでることとか...ない、か？」

彩「？！まっさかぁ〜 そんなことないよ」
忍「そう、か」

　気のせい、だよな...

彩「で、何か話があったの？」
翼「あ、今日2時から若武の家で集合だってさ
　 浜田中以外も午前授業だからって事で」

彩「了解！」

　分かりやすく、顔を明るくする立花


　そんな立花の顔に一瞬、一瞬だけ、
暗くなったような...気がした


彩「？忍？」
翼「行くよ」

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