Immature love 26 ページ26
初めて見た時から彼と大我を重ねてしまっていたのかもしれない
偽りながらもとある想いが芽生えかけてしまったのもそのせいかもしれない
「気持ちに整理がついた、ありがとう 大我」
大我の方を見ると訳が分からないような顔をしながら頬張っていて、笑いながら“何言ってるのか分からないよね”と私は言った
「青峰とオレを重ねてるってさ、あの時からか?」
あの時?
「覚えてないよな。2、3年前の事だし。
初めて会ったときオレの顔を嫌そうに、すげぇ辛そうに見てたんだよ」
「…そんなに前なのによく覚えてるね」
「オレンジ色の髪なんてそういないしな」
それもそうだ
“手を洗ってくる”と言って、その場をいったん離れ、茂みの影に声をかける
「いつまで隠れてるの?」
「A…」
苦笑いをしながらリョカ姉は立ち上がる
「私…私ね
兄ちゃんが好きだよ
好きだったよ」
きっとあの時から好きだった
さつき先輩にも嫉妬して諦めて、気持ちを無意識に奥に閉じ込めてた
「好き、だった…?」
過去形のところを強調するように聞かれ頷く
「今は分からない…昔みたいに思えないから……
でも
大切な人ってのは変わらない」
「そう…」
微笑を浮かべながら私を抱き寄せ頭を撫でる
「Aは女にも恋できる…?」
「え…?」
「ううん、何でもない。忘れて
さ、皆のとこに戻りましょ」
リョカ姉に手を引かれ戻ると征くんのとこに遊びに行った3人もいた
駆け寄ろうとすると
「A!」
私を呼んだ人物は、額に汗を浮かべ肩で小さく息をしている
「征くん…」
「A…」
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作者名:ふたば | 作成日時:2016年4月3日 13時