Immature love 24 ページ24
私が兄ちゃんを好き?
兄妹としてじゃなく、男として……?
学校に行っても卯月に“何ぼーっとしてんの”ときかれる始末
元気ないように見えたのか、食事に誘われ共に校門に向かうがなにやら騒がしい
「兄ちゃん……」
騒ぎの元は兄ちゃんだったらしく、周りの女生徒が“カッコいい〜”と口々に行っている
そんな事は無視し、なぜいるのか尋ねると
「一緒に帰ろうと思ってな!」
それだけ言われた
卯月も“良かったね、A。お兄さん来てくれて”と言って見送る
何が良かったね、だ
こっちはリョカ姉に言われたことでいつも通りに出来なそうなのに
「なぁA、手 繋がね?」
私は兄ちゃんを見上げてから下を向き、手を掴んだ
(こんなに手、大きかったんだ……)
何年ぶりだろう
彼と手を繋ぐのは
昔はよく私の手をひいて色々連れ回していた
何も話さないまま、家に着いた
彼と沈黙を貫き通すのは初めてだろう
「またな」
「またね」
玄関ドアを閉め、リビングのソファに身を投げ出す
「何だったんだろう……」
呟いたあとがLINEの通知音がなった
征くんからだ
内容は洛山の文化祭に来ないかというお誘いだった
通行費は征くん持ちという事で、あっさりと承諾した
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作者名:ふたば | 作成日時:2016年4月3日 13時