Immature love 16 ページ16
黄瀬の斜め前に座るA
先程とうって変わり顔を合わせず反対側の窓に目を向ける
「綺麗ッスね……」
「そうですね……」
2人きりになり互いに意識していた
「(人2)」
名を呼ばれ振り向くと優しい顔をしていた
「最後に一つ、お願いしてもいいッスか」
「うん…」
「キス、したいッス」
「は?」
たまらず変な声をだすが、黄瀬はAの顔を両手で優しく包む
「ちょ、ちょっと待て!キキキキスはいかんでしょ!?」
「でも今日はオレたち恋人ッスよ」
「そ、そうだけ、ど……」
夕日をバックにしているため黄瀬の表情は分からないが、Aの真っ赤な顔は丸見えだ
意を決したように目をつぶる
2人の唇が重なるまであと少し………
「冗談ッスよ!」
目を開けると無邪気に笑い、Aから離れる
「初めてのキスは好きな人としないとダメッスよ」
「キスしたことないって…なんで知ってるの」
「なんでって、(人2)の事ずっと見てたからッスかね
中学の時からずっと好きなんスよ
だからこうして過ごせただけで充、分……」
キスをした
「今はこれが、精一杯……!」
驚きながらもふれたところに手をそえる黄瀬に対し、思いきり逸らす
「わ、私だけ真っ赤にされるのもなんだしー?
仕返しっていうかー?」
「(人2)、ズルイッスよ……」
腕を引っ張られ、抱きしめられる
「最高の誕生日ッスよ……ありがとう……
(人2)……」
「どういたしまして……」
微笑みながらそっと背中に手をまわした
観覧車の中ではずっと抱きしめられていたので、降りたところで用意してきたプレゼントを渡しとすごく喜んだ
「またご飯に行ったり、遊びに行こうね!」
「(人2)…!また誘うッス!!」
‘うん!’と言おうしたが近づく足音に目を奪われた
Aの視線が自身の後ろに注がれているので振り返る
「(人2)?どうしたん、ス…か」
「あー、見覚えある男がいると思ったら、
やっぱり涼太かー」
黒いサングラスをかけた、スタイル抜群の長身のモデルと言っても過言でもない女性が立っていた
「げ、姉ちゃん……」
「ね、姉ちゃん!?」
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作者名:ふたば | 作成日時:2016年4月3日 13時