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_____A様が婚約者の家へ移り住む日が近づいてきた
今夜は俺たち騎士やメイド、執事など、この家の全員がお嬢様を祝福しようと集まっている
「幸せになってくださいね」とメイドに声をかけられて笑っているA様
ふと、彼女がこちらを振り向いた
あぁ…どうかそんな縋るような目をしないでほしい
そ「お幸せに、お嬢様」
片手を胸に置き、微笑み告げた
「……えぇ、ありがとう」
旦那様から聞いたところ、あの日、俺よりも前にA様は俺が騎士でなくなることを告げられていたらしい
知っていて、あんな質問をしたのですね
俺は、貴女が望む答えを示してあげられないけれど、せめてこの命ある限り貴女の幸せだけを心から願っている
"ありがとう"と俺に告げた、優しい微笑みに揺れ動いた胸が、どれだけ傷付こうとも
______そんな残酷な祝福の会も終わり、部屋で眠りにつく準備をしているとドンドンと荒々しく部屋の扉が叩かれた
騒がしいのは好きではないので、ため息を吐きながら扉を開けた
そ「何?騒がしいな」
そこにいたのは同じく騎士の男だった
まさかこれから仕事ということもないだろうし、一体何だと言うのだ
早く休みたくてしかたのなかった俺は、次の一言で地獄の底へと堕とされる
______「A様が亡くなられた!」
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そまり(プロフ) - 響さん» わわ〜!衝動書き故に拙い文章でしたが、初作品にその様な有難いコメントを頂けて、とても嬉しいです!お読み頂き、ありがとうございました! (2022年3月19日 18時) (レス) id: b7fb9085f0 (このIDを非表示/違反報告)
響 - 内容好みだし、そらるさん好きだし、ストーリー泣けるのに最後ハッピーエンドだしもう神なんですか? (2022年3月18日 20時) (レス) @page11 id: 7b474202c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そまり | 作成日時:2021年1月23日 11時