忘れぬ誓い【srr】

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___＿＿＿＿「ずっと私のそばにいてくれる？」




A様が俺に告げた言葉の意味が理解できない



ずっと、そばに……



勿論だ、と答えられたらどれだけ良かったことか



だけど、俺にはもうその資格はなくなってしまった




そ「………可能な限り、騎士として貴女をお守りすると誓います」



「………ふふ、信頼してるわ。ずっと私を守ってきてくれた貴方のことだものね」



A様、貴女は一体どんな気持ちで先程の言葉を口にしたのですか





いや、わかっている


この素直で可愛らしいお嬢様と長く一緒にいて、気づかない方が無理だ



A様、貴女が俺を想ってくれているだなんて



『許されない』と、見て見ぬふりをしてきた事を認めてしまえば高鳴る鼓動



こんなに嬉しいことがあるだろうか



ずっと恋焦がれてきた人と想いが通じ合っている



夢のような心地よい空間



そんな場所に2人で身を任せられたらどんなに幸せだっただろう








＿＿＿＿＿できやしないけれど、そんな事



思わずフッと自嘲の笑みを浮かべる



貴女の想いに気付いていながら、知らぬふりをした



今すぐその華奢な体を引き寄せ、どこにも羽ばたいて行かぬように強く抱きしめてしまいたかった



けど、そんな事をしてどうなるのかなんてわかりきっていた



俺は結局A様から身を離される


A様だって騎士と恋に落ちたなんて、ただでは済まないだろう




身分違いの恋



周囲は、誰も俺たちを祝福してくれない



幸福の2文字を一時しか与えられないならば、想いを秘めた胸に鍵をかける







それが俺の選んだ道で、正しい選択なのだ









＿＿＿＿＿「………馬鹿」




呟かれたその一言は、部屋を出てしまった俺には届かず、夜闇に消えていった

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