私は「バカ」が嫌いなの。【桃井さつき】

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全53名の演奏が終わった。

最後に結果発表と表彰。


全員の顔が恐ばった






私は


バ先「『やった。』」



優勝。



紙を見て落ち込む人や、喜ぶ人。


私と先生は喜ぶ人の中にいた。




桃「学果おめでとう！」


そう言って花束を渡してくれた。


『ありがと。』



『次は表彰だから行ってくるね。』

『先生行こ？』

先生の手を握って歩き出す。





ーーーー

審査員「金賞、桃井学果。おめでとう。」


パチパチパチパチ………………………


審査員「銀賞、雪竹奏磨。おめでとう。」


パチパチパチパチ………………………


『先生何泣きそうな顔してるんですか。』ボソ


バ先「教え子に先越されたな。」ボソ


『私はそんなこと思ってませんからせーんせ。』

バ先「これで、学果もバイオリニストの中に入ったな。おめでとう。」





撮影会

「今この喜びを伝えたい人は？」
「今どういうお気持ちですか？」
「これで桃井さんはバイオリニストの中に入りましたが、今後はどうするおつもりですか？」


質問が多い。


『今喜びを伝えたい人は先生ですね。泣きそうになりながら、教え子に先越されたって言っていたんですけど私の中では先生ですよって言ってあげたいです。喜びじゃ無いような気もしますけど。』

『今どういう気持ちかですか。今まで諦めずに練習して良かったってしか言えないです。』

『今後はコンサートとか開いてみたいし、オーケストラプラスピアノで何かやりたいですね、』


『では。』


「待ってください桃井さん！」

その声を聞こえないふりをして会場を去る。



後3日ぐらいで入学式か。

楽しみだな。

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