37.喉がつぶれるような朝 ページ37
眩しい朝日がダイレクトに差してきた。どうやらカーテンを閉め忘れていたらしい。
よっぽど疲れていたんだろうなぁ、なんて思いながら隣に目をやるとシャオロンさんが寝ていた。私の手を握りながら、頭と手だけベッドに乗せた状態で。すごい寒そう。風邪ひいてないかな。
違う。そうじゃないだろ私。
あの時からずっと寝てたって事だよねこれ。私がいつまでたっても起きないからシャオロンさんがめっちゃ膝痛くなりそうな体勢で眠らせてしまった。なんでこの体勢で熟睡出来るんだこの人。
「シャオロンさん、起きてください」
「んん、なんやA…………は？！」
目をカッと開いてシャオロンさんは思いっきり後ずさる。すごい、寝起きなのに動きが素早い、流石マフィアの戦闘員。
「あ、おお、お、おれ、まさかと思うけど、いや、え、あああ」
「？……あ、安心してください！ シャオロンさんは何もしてません！」
「お前が何かしたんか？！」
「するわけないでしょ馬鹿っ！！」
あっ、つい本音が。敬語も思いっきり外しちゃったし、またしても失言。なんでシャオロンさんの前だとこんなにも気が緩んじゃうんだろう。
今までたいして喋って無かったのに。これも彼の人柄の良さのせいだろうか。
居心地悪そうに部屋をうろつく彼を他所に皺が寄りまくりのシーツを剥がす。後で洗濯しないといけないな。
「それにしてもシャオロンさんが慌てるなんて意外ですね。鬱先生と同じで女慣れしてるイメージありましたけど」
「彼奴と同類にしないでくれ。お前だから慌てるんや」
「…………つまり、私があんまりにも美少女だからですか？！」
「目を輝かせて言うな！ 普通未成年だからとか、俺が良心的だからとかにならんのか？」
ごめん、ならんかった。もう私が可愛すぎて傷物にしたら世界中に狙われるとしか思えなかった。だって私だもん。……アホくさ。
仕切り直しと言わんばかりにシャオロンさんが咳払いをして、私に部屋から出ていくように命じる。これ以上一緒にいるとボロを出しそうだとか言ってたけど、こちらは既に叩ききった気分だ。それでもまだ何かあるのね。
「それじゃ、ありがとうございました」
扉を開けて廊下に出るとグルッペンさんに鉢合わせた。彼は目を丸くした後何度も私の顔と扉を交互に見てくる。
「シャオロ……」
「総統様ぁ？！ 誤解です！ 消化器から手を離して!! やめてください、入っちゃダメです。彼は無実ですからああああ！」
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もちちも(プロフ) - はじめまして。お話の内容や進み方など全て好みで読みやすく思わずコメントしてしまいました（ ; ; ）これからも更新楽しみにしております。 (2019年2月16日 18時) (
レス) id: 11fc00f5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泥濘ミシェル | 作成日時：2018年12月24日 21時
