―抜毛症― ―N×S―part２ (ページ13)

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■―４３―　ページ13

雅紀side

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雅「じゃあ…翔ちゃん

今日もモデルのお仕事、がんばってね」

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放課後

いつものように俺は翔ちゃんを送り出す

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翔「あぁ…また明日」

雅「うん。また明日ね」

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手を振って、笑顔で翔ちゃんを見送って

「はぁ」と小さくため息をついた

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疲れてる

翔ちゃん、今日も明らかに疲れた顔してた

無理してるの見え見えなのに

俺には本当に、なーんにも話してくれないんだね

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雅「…帰ろう…」

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小さく独り言を呟いて、カバンを掴んだ

ふいに、何気なく翔ちゃんの机に目をやると

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雅(…これ…髪の毛…)

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翔ちゃんの机の上には

抜け落ちた髪の毛がたくさんあった

人間の髪の毛って１日に結構抜けるみたいだけど

………いくら何でも

こんなに抜けたりはしないよね………？

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雅(…翔ちゃん、自分で抜いちゃったのかな？)

なんて考えながら教室を出た

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１人で教室を出て、下駄箱へと足を進めた

こうやって１人で帰るってのも

なかなか…虚しいっていうか、ちょっと寂しいな

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潤「あっ！」

雅「あ………」

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廊下の角を曲がったら、バッタリ

出くわしたのが

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雅「えっと………翔ちゃんのファンの子！」

潤「翔さんといつも一緒にいる人！」

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この子、翔ちゃんのファンの子で

いつもおいしそうなお菓子を差し入れにしてる子だ

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潤「偶然ですねー。今帰りですか？」

雅「あ、うん…。本当に、偶然だね」

潤「翔さんは一緒じゃないんですか？」

雅「うん。翔ちゃんはお仕事に行っちゃったよ」

潤「そうですか………」

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少しシュンッとなった

なんか、可愛いかも………それにしてもこの子

なかなかの美少年だなぁ

いつスカウトされてもおかしくない逸材だな

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雅「ねぇ…よかったら、途中まで一緒に帰らない？

えっと…後輩くん」

潤「はい、よろこんで！

あと、俺の名前…後輩くん、じゃないですよ？」

雅「ごめんね。えっと…名前…」

潤「松本潤って言います

よろしくです」

雅「そっか。俺は相葉雅紀。よろしくね」

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なかなか人懐っこい子だな

こんな可愛い後輩に好かれてるなんて

翔ちゃんって、幸せ者だね……………

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