―抜毛症― ―N×S―part２ (ページ12)

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■―４２―　ページ12

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早く席替えしてくんないかなぁ

なんて考えてたら

チャイムが鳴って先生が教室に入ってきてしまった

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翔(…ヤバ。あんま予習できてない)

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正直、勉強する時間ってあんまりない

わりと遅くまでモデルの仕事があるし

体型維持のためにランニングだって欠かせない

たくさん睡眠だって取らないといけない

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………もしかしたら

本当に二宮くんの言う通り

どちらか１つに専念するべきなのかもしれない―――…

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雅「…ちゃん。翔ちゃん！」

翔「え………」

雅「どうしたの？ぼーっとして…。はい、テスト用紙」

翔「あぁ………」

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テスト用紙を受け取って

筆箱から、シャーペンを取り出した

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ダメだ。余計な事は考えたらダメ

今は目の前のテストに集中しないと

とにかくいつもみたいに精一杯やらないと…

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シンッと静まり返った教室内に

ただただ、シャーペンの音だけが響いていた

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翔(みんな結構

スラスラ問題…解いてるみたいだな)

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シャーペンをクルクル回しながら

俺は咄嗟に左手で頭をかいた

いつもなら、スラスラ問題を解くはずなのに

なのに今日は…ダメだ………

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翔(テスト勉強…あんまできなかったもんな…)

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学校と仕事の両立でやっぱ、疲れてるな………

ってか、“疲れてる”なんて

そんなの言い訳になるわけないし

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するとふいに、隣から

スヤスヤと、気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた

チラッと隣を見てみると

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翔(えっ…！こいつ、マジで…？)

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隣を見て、驚いた

だって二宮くんは机に突っ伏して、眠ってた

多分、爆睡してると思う

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あり得ない。テスト中に寝るとか………

ちゃんと、問題は解いたのか？

マイペースにも程がある

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二宮くんって

もしかしたら本当はすっごい不良なのかもな

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翔(まっ…どうでもいいけど)

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二宮くんとは、関わる気なんて一切ないから

別にどーでもいいか

今はテストに集中集中

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今日だって

放課後はまた…仕事があるわけだし………

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