66話 ページ28
ガキンッ！
力強くステッキとトンファーがぶつかり合い、間合いが詰まったのをいいことに、雲雀は空いているほうのトンファーの棘をだし、Aへと振るう
だが、器用に棘の隙間を縫って、Aはトンファーを掴んだ
そして、せめぎあうステッキを軽く引けば、そこから仕込まれた剣が現れ、目にもとまらぬ速さで引き抜いて、縦に振るう
その動きにいち早く反応した雲雀は、見事な足運びで後ろに下がるも切っ先が腕を掠り、改造長ランに小さな裂け目をいれた
お返し、と小さく舌を出してAが笑えば、雲雀は不敵に笑う
雲「そうこなくっちゃ」
トンファーに仕込まれた刃をチェーンのようにだらりとたらし、Aを捕えんとムチのように振るう
それをAは完全に見切っているかのように避け、ステッキをトランプへと変え、間髪入れずに雲雀へと飛ばす
無数に飛んでくるトランプに対抗するため、雲雀はチェーンを戻し、トンファーで撃ち落としていく
だが、いくつかは肩や腕に当たり、腕ごと皮膚を切り裂いてゆく
1枚のトランプが雲雀の頬をかすめ、赤く細い線を入れれば、そこからわずかに血が流れる
鋭い痛みが至る所に走り、雲雀は小さく顔をしかめた
主「痛そうだね、でも、まだ終わらないよね？」
雲「当然さ」
痛みなど今は関係ない
ただAとの戦いを楽しみたい
その思いを一層強めてトンファーを握りしめ、Aを小さく睨み付ける
主「それでこそ恭弥君だよ！」
満面の笑みを浮かべ、匣をまた開匣し、2本の短剣を逆手に持って構える
そして、一気に間合いを縮めれば、剣での攻撃ではなく、回し蹴りを繰り出した
低い回し蹴りを雲雀は高く跳んで躱し、Aの眼下に見つめると、手元に野球ボールぐらいの大きさの球針態を出現させる
そのまま、炎を加えてゆき、勢いよくそれを巨大化させ、棘のない部分に軽く手のひらを叩きつける
すると、地面へと向いているほうの棘を中心に一気にその長さを伸ばし、その一部がAへと確実に向けられる
それを、小さな動きでAは躱し、躱しきった立ち位置で雲雀と視線が交わる
主「楽しいなぁ、ねぇ！恭弥君もそう思わない？」
その問いかけに返答はなかったが、雲雀はフッと小さく微笑んだ
バチバチと殺気をぶつかり合わせながら、視線を交わらせて微笑み合うその姿はまるで世界からそこだけ隔離したようにゆっくりと時間が流れた
―――
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桜mochi(プロフ) - 教えてくれて有難うございます！！私もやってみたいと思います。アドバイスありがとうございます！ (2013年11月28日 22時) (
レス) id: 8c2077d236 (このIDを非表示/違反報告)
-翼-(プロフ) - 六波さん» あわわっ、指摘ありがとうございます！あとでしっかりと直していきます＾＾ (2013年11月27日 23時) (レス) id: 76f6d6259b (このIDを非表示/違反報告)
-翼-(プロフ) - 桜mochi様＞ありがとうございます！え、えっとそんな大層なことは言えないですが、とりあえず、目の前の話だけでなく先の話、展開も考えていくことでしょうか？ただ先を見すぎてばかりでもダメなのですがねｗ (2013年11月27日 23時) (レス) id: 76f6d6259b (このIDを非表示/違反報告)
-翼-(プロフ) - アオイ様＞展開は結構頭ひねって考えているのでそういってもらえると嬉しいです！ただ、矛盾点とか後々への伏線とか考えてると書くのに結構時間かかってしまうんですよねｗそれも楽しみですが＾＾ (2013年11月27日 23時) (レス) id: 76f6d6259b (このIDを非表示/違反報告)
六波 - 85話のとこが『かかわrず』になってます。『関わらず』ですよね？…なんか図々しくてすみません!!m(_ _)m (2013年11月27日 21時) (レス) id: f6706bba81 (このIDを非表示/違反報告)
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