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in a compartment ページ10

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「あいつが死喰い人なんだ」


汽車の中でのハリーの告発に、ユリは目を瞬かせた。

ハリーは、夜の闇横丁のボージン・アンド・バークスで怪しい動きをするドラコ・マルフォイを見たという。


「マダム・マルキンの店でも、あいつ、左腕に触られるのをすごく嫌がってた。闇の印を刻印されてるんだ。あいつが、父親に代わって死喰い人になったんだ」


ハリーがこの話をウィーズリーおじさんにしたとき、彼はギョッとしていたが、ユリはそうしなかった。

かといって、ユリの表情に浮かぶのは、ドラコへの嫌悪でも疑いでもなかった。

ユリは、彼の父親が「神秘部」の件でアズカバンに収監されたのを知っていた。


「ドラコはたしかにたまにワルだけど、ヴォルデモートに従うほどじゃないよ。脅されてるんじゃないの」

「経緯はどうでもいい。ユリ、あいつが死喰い人で、ホグワーツに入りこもうとしてるところが重大なんじゃないか!」

「うーん……」


ユリはドラコが心配だった。

ドラコはまだ十六歳だけれど、ホグワーツに入りこめるという点では、他の死喰い人よりよっぽど有用に見えるだろう。


「あいつが企んでることを止めないと……」

「でも、その企んでることが何かわからないんじゃない」


ハリーはぐっと口をつぐんだ。

それは、ユリの意見がもっともだったというのもあるし、ルーナ・ラブグッドとネビル・ロングボトムがコンパートメントに入ってきたからというのもあった。

さすがに、この友人二人の前でドラコ死喰い人説を謳うつもりは、今のハリーにはないようだった。


四人はネビルの持ってきた蛙チョコレートを食べながら、他愛ない話をした。


「ハリー、今学年もまだDAの会合をするの?」


ルーナは「ザ・クィブラー」のまん中からサイケなメガネを取りはずしながら聞いた。


「もうアンブリッジを追い出したんだから、意味ないだろう?」


ネビルは、逃走を企てたヒキガエルを捕まえようと、座席に頭をぶつけながら、失望の声をあげた。

ユリもちょっと残念そうな顔をする。


「僕、DAが好きだった!君からたくさん習った!」

「いいなあ、私も参加してみたかった」

「あたしもあの会合が楽しかったよ」


ルーナがけろりとして言った。





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岡P(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (10月31日 22時) (レス) @page44 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - すごく面白くて最高です!応援しています! (9月28日 1時) (レス) @page43 id: cb75ec721c (このIDを非表示/違反報告)
アミ - この小説を1話読む度に、主人公が感じるドキドキ、喜び、切なさ、愛おしさ、全てが臨場感をもって伝わってきて、満ち足りた気持ちになります。あなたの小説に出会えてよかった、そう思える作品でした。続きを読むのをとてもとても楽しみにしています。ご自愛ください。 (8月30日 19時) (レス) id: 2340b31398 (このIDを非表示/違反報告)
エヌエヌ - 最高です!!!!とても面白く、素晴らしい作品だと思いました。ダンブルドアが亡くなったのは6月で、夢主ちゃんのお父さんとの別れは8月前ということはもうそろそろ……??と思いどうなるのか気になってます。続き楽しみに待ってます〜!!! (7月26日 16時) (レス) id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 今まで読んだ作品の中で1番好きです。更新楽しみにしてます。素敵な出会いをありがとう。 (7月25日 2時) (レス) @page43 id: c7131ab9ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みや。 | 作成日時:2023年4月5日 4時

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