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「この人……スネイプ先生に似てる」
そのユリの呟きを、近くにいた二人が聞き逃すはずもなかった。
アイリーン・プリンス。
そう書かれた上に貼られている写真には、十五歳ぐらいの痩せた少女が、セピア色の中で動いている。
「半純血のプリンス」本の著者の正体を突き止めようと躍起になったハーマイオニーが見つけてきた、とびきり古い新聞の切り抜きだった。
その写真を前にして、ユリはついに、自分の中でだけ温め続けてきた可能性を、二人の前に出した。
ハーマイオニーは、さらなる調査のために図書館へと旅立っていた。
「あの教科書の文字も、スネイプ先生のと似てるなって思ってたんだ」
「君ってたまに、どんなホラーよりも怖いことを平気で言うよな」
ロンが引き気味に言った。
ユリの説を力強く否定するのは、ハリーだ。
「あいつが自分をプリンスなんて言うか？」
「うん、まあ、それはそうなんだけど」
ユリがあっさり肯定したので、ハリーもそれ以上の追及はしなかった。
ジニーと付き合い始めたので、ここ最近のハリーはかなり上機嫌で穏やかだ。
そのとき、ジミー・ピークスがそばに現れて、ハリーとユリの二人に羊皮紙の巻紙を差し出した。
本当に急に現れたので、二人は少しビクッとして、それを受け取る。
「ありがとう、ジミー……あっ、ダンブルドアからだ！」
ハリーが巻紙を開いて目を走らせながら、興奮して言った。
「ユリのすぐ後に、校長室に来てほしいって！」
「私のは、今すぐに」
三人は、顔を見合わせた。
「おっどろきー」
ロンが囁くように言った。
「もしかして……見つけたのかな……？」
言ってしまった後で、ロンはハッとしてユリのほうを見た。
けれどユリは何も聞かずににこっと笑って立ち上がる。
「じゃあ、行ってくる」
「うん。終わったら知らせてくれ。ここにいるよ」
ユリは談話室を出て、八階の廊下をできるだけ急いだ。
途中ピーブズ以外には誰とも会わなかった。
ピーブズは、何か素晴らしい悪戯を思いついているようで、やかましい鼻歌を歌いながらユリをスルーした。
そもそも、ピーブズはあまりユリのことを標的にしない。
ユリの姓が本当は怖いのかもしれないし、昔ユリの親か祖父母と、何かがあったのかもしれない。
最近は試験も迫っているので、早めに寮に引きこもる生徒が大多数だった。
校長室に入ると、ダンブルドアが、窓から校庭を眺めて立っていた。
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岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (10月31日 22時) (
レス) @page44 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - すごく面白くて最高です！応援しています！ (9月28日 1時) (レス) @page43 id: cb75ec721c (このIDを非表示/違反報告)
アミ - この小説を1話読む度に、主人公が感じるドキドキ、喜び、切なさ、愛おしさ、全てが臨場感をもって伝わってきて、満ち足りた気持ちになります。あなたの小説に出会えてよかった、そう思える作品でした。続きを読むのをとてもとても楽しみにしています。ご自愛ください。 (8月30日 19時) (レス) id: 2340b31398 (このIDを非表示/違反報告)
ｴﾇｴﾇ - 最高です！！！！とても面白く、素晴らしい作品だと思いました。ダンブルドアが亡くなったのは６月で、夢主ちゃんのお父さんとの別れは８月前ということはもうそろそろ……？？と思いどうなるのか気になってます。続き楽しみに待ってます〜！！！ (7月26日 16時) (レス) id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 今まで読んだ作品の中で1番好きです。更新楽しみにしてます。素敵な出会いをありがとう。 (7月25日 2時) (レス) @page43 id: c7131ab9ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2023年4月5日 4時
